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経済コラムマガジン 戦争をしている国

* モノラインの話
連鎖的な世界株安に対する米国政府とFRBの対応が素早い。これも一般の日本人が思っているより、米国の実態経済が悪いことを米国の当局が認識しているからであろう。事前の予想は「28日の一般教書でブッシュ大統領が景気対策を発表」「30日のFOMCで利下げが決定」であった。その予想を覆し、早めに対策が実施された。

しかも事前には10兆円程度と予想された景気対策が15兆円に増額された。また必要があれば、さらに財政出動の増額を検討するという政府のコメントが追加された。一方、30日の利下げ幅は「0.5%か0.75%で、0.75%の方が濃厚」と予想されていた。ところが22日に前倒しで0.75%の緊急利下げが実施され、さらに30日のFOMCで追加の利下げを行うことが示唆された。

しかし市場関係者の間には、「対策が遅すぎる」「景気対策の金額がまだ小さい」という声がある。実際、サプライズを演出した景気対策の発表や緊急利下げの実施にもかかわらず、当初、ニューヨーク株式市場の反応は鈍かった。特に18日の大統領の景気対策が公表されたが、株価は逆に下落したのである。この下落が影響し、連鎖的に世界の株価が大幅に下落したのである(フランスのソシエテの持ち株処分も影響しているという話が飛出しているが)。

ニューヨークの株式市場が小康を取戻し、さらに反発に転じたのは、「モノライン会社」に対する対策が検討されているという報道が流れてからである。日本でなじみの薄いモノラインとは、金融証券に特化して保証業務を行っている保険会社のことである。一方、あらゆる分野の保証をしている一般の保険会社はマルチラインと呼ばれている。

以前、モノラインは、地味に保証料をとって地方債などの金融商品の元利を保証していた。

 しかし近年、モノライン(全てのモノライン会社ではないが)はサブプライムローン関連の証券の保証を行うようになった。
 サブプライムローンの急増によって、モノラインの業容は急拡大した。

ところがこのサブプライムローンが焦げ付き始めたのである。
 これによってモノライン会社が大きな損失を出し、資本不足になり、資本増強が必要になった。
 ところが格付会社(フィッチ)が、大手モノライン会社アムバックの格付をトリプルAからダブルAに引下げた。
 この格下げをきっかけに増資の引受け手がいなくなり、同社は窮地に陥っているのである。

 モノライン各社は地方債などの他の金融証券も保証しているので、モノラインの格下げや破綻によって、保証しているこれらの債券も格下げになる可能性が出てきた。

債券が格下げされれば債券の価格は下落し、これらを保有している金融機関は評価損を抱え込むことになる。
 サブプライムローン問題だけでも大変なのに、さらに他の債券の評価損まで引当てるということになれば、米国の金融界はパニックになる。
 したがってこのモノラインの救済策が検討されているというニュースが流れ、ニューヨークの株式市場は急反発したのである。

しかしモノライン会社の救済は難しい。このことは当局も認めている。
 まず米国では保険会社を管轄するのは、連邦政府ではなく州政府である。
 だいたい市場に流れた「ニュヨーク州の当局は大手金融機関に1兆6,000億円の増資に応じるよう要請している」という話自体の真偽が不明(具体的な救済策は決まっていないと思われる)なのである。
 さらにもし仮に増資が実現してもどれだけ有効なのかも不透明である。
 いずれ州政府には手に負えず、連邦政府が乗り出す事態も予想され、解決まである程度の時間を要するものと見られる。
 だいたいモノライン会社は民間会社であり、ちょっと考えても救済策の実行が簡単に行われるとは思われない。


モノライン問題は意外なところに波及している。モノライン会社は一部の保険を再保険で外部に売却しており、日本の保険会社もこれを買っている。
 損保ジャパンは、モノライン会社の再保険を購入しており、先日、この損失を引当てたことを公表した。
 筆者は「モノライン会社の救済策」と「S&Pやムーディーズなどの格付会社のモノライン会社への格付」を注目している。
 このようにサブプライム問題に限っても、影響がこれだけ広がっているのである。

* リアリズムの国
 サブプライム問題のここまでの経緯を簡単に振返ってみる。サブプライム問題が初めて世間の注目を集めたのは昨年の7月後半であった。
 米国の大手金融機関がサブプライムローンで大きな損失を被ったという話が飛出し、これによって世界の株価が下落した。しかし当初、7~9月の金融機関の決算が出て損失が確定すれば市場も落着くものと予想された。

 10 月、11月に金融機関の7~9月の決算が出揃った。金融機関の損失は大きかったが、この発表によって金融不安の方は一応解消したと見なされた。
 ニューヨークの株価も10月、11月は小康を保っていた。当時は、これで後はマクロ経済の落込みがなんとかなれば、サブプライム問題は解決するという雰囲気であった。

 ところが12月までの金融機関の決算状況が明らかになるにつれ、その損失額があまりにも大きくなっているので、一旦収まった金融不安が再燃した。
 またモノライン会社の経営危機が表沙汰になり、これが金融不安に拍車をかけた。
 一方、予想通りマクロ経済の落込みがはっきりしてきた。ニューヨークの株価も大きく下落し始めた(金融関連以外の銘柄も下落した)。

 このように米国経済が抱えているのは「金融不安」と「マクロ経済の失速」の二つの問題である。
 米政府と金融当局(FRB)の今回の措置はこの両方を意識したものである。
 少なくともこれらを放っておけば、両者が相互に作用して事態が悪化し、両方の問題がさらに深刻化する。

 筆者は、今回の政府とFRBの措置だけで、米国経済と米国の市場が回復するとは考えない。しかしこれらの対策が打出されていなかったら、市場はパニック状態になっていた可能性が強い。その意味で今回の一連の緊急対策は価値があった。

 今後、短期金利はゼロ金利まで下がる可能性がある。物価の上昇率が2%ならFFレートを2%まで下げ、実質金利をゼロにするのである。
 一方、財政出動の方は一応青空天井と理解している。

 実際、政府も必要なら追加措置を講じると言明している。

 サブプライム問題に端を発するバブルの崩壊は現在進行中である。
 筆者は、やはり住宅価格が落着くまで、金融不安は解消しないと考える。
 米政府や金融当局(FRB)は、金融不安が解消するまでずっとこれに対応することになる。

 しかし政府が金融機関に直接資本注入を行ったり、サブプライムローン関連の証券を購入することは難しいと考える。
 建前上では、少なくとも米国は自由主義経済の国であり、政府の経済への直接介入はなるべく避けたい選択肢である。

 米国の住宅価格は依然下落を続けている。住宅市場調査会社によれば、米国の住宅価格は昨年だけで8.46%下落した。
 しかし底に達しているとはとても言えない。


 したがって米国経済の混乱はまだまだ続くものと考える。

 それにしても米国政府は、効果が十分あるかどうかを別にして(今回の緊急対策にかかわらず、市場の混乱はまだまだ続くと筆者は見ている)、実行する経済政策が大胆である。
 自由主義経済の信奉者の集まりである国であり、政府が経済に関与することを本来嫌うはずの米国で、経済危機に際しての政府の行動が素早い。
 しかも野党の民主党が政府に協力的である。完全に浮き世離れした日本政府とは正反対である。

 米国は建前の国であると同時に現実的なプラグマティズムの国である。
 平時においては原理原則の綺麗事を常に言っているが、危機に直面すると極めて現実的な対応を行う。
 まさに米国はリアリズムの国である。筆者は、これは米国が常に戦争を行っているからと考えている。
 ガソリン税で大騒ぎしている平和ボケの日本とは大違いである。


今回の通貨関係の大騒乱については、多分アメリカは最終兵器を繰り出す事でしょう。

現在のアメリカの状況は、「高金利で資金を誘致する」と言う仕掛けが崩壊しつつある段階なのです。
バブルを持続する為には、お金の潤沢な供給は不可欠な条件です。

そもそも、バブルと言うものが、潤沢すぎるお金の回し所に困った末の所業なのですから。
それを軟着陸させるとすると、やはり需要を満たすお金の供給が欠かせません。

信用崩壊を防止するだけでは足りないのです。お金の供給が無いと駄目です。
急激な供給の低下が無い様にしないと駄目なのです。

でも、金利が下がったアメリカに投資する者は居ません。
では、どこが供給するのか?

もちろん、アメリカ自身です。
どうやって?ドルをひたすら刷りまくってと言う事になります。

日中の持つ、ドルとアメリカ国債はガタガタに価値が低落します。
それだけではない。EUも膨大な資金をアメリカに供給している。
それらの過去の投資を全て無視して、それで経済を再建すると言う事になります。

江田島孔明様が、常々言っておられる「アメリカは一度だけ財政を再建できる」と言うのはそう言う事です。
世界の基軸通貨としての地位を捨てる事によって、一度だけ再建ができるのです。

でも、ドルが崩壊して、アメリカが消費を行わなくなったら・・・・。
輸出産業は何処の国でも崩壊状態でしょうね。
特に中国・・・・。だから、中国は必死でドルを支えようとするでしょう。

全くの無駄ですが・・・・。

今後の問題は、アメリカが大消費国として存在できない世界が来るかどうか。
そして、大消費国アメリカを失った世界はどうなるのか?と言う事。

中国は大消費国になれない。これも確かな事ですしね。
世界の全資源を集めても、中国の腹を満たす事はできないし、できたとしても大した見返りがある訳ないと言う事です。

今後の世界はルールが違う世界になるかもしれない。
あるいは、今のルールを変えたくない世界が、アメリカを大消費国として、今と同じ地位に据え置くかも知れない。

そう言う流れの分岐点が、実に目の前に迫って来ている。
日本国民の大半はそれを全く意識していないが。
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コメント
この記事へのコメント
TBです
『米国の「デフォルト宣言」→新世界通貨体制』
http://sun.ap.teacup.com/souun/431.html
アメリカ国民が米国を支配しているわけではありません
http://sun.ap.teacup.com/souun/897.html
米国政府の対外債務返済能力
http://sun.ap.teacup.com/souun/440.html
2008/01/30(水) 00:56 | URL | 早雲 #-[ 編集]
TBです
「金融資産」という大いなる“幻想”:フロー(所得)とストック(資産)について
http://sun.ap.teacup.com/souun/1415.html
2008/01/31(木) 20:53 | URL | 早雲 #-[ 編集]
 ropです。
 大統領選前になりふり構わずマネーサプライを増加させて経済再建を図れば、おっしゃる通り米ドルは基軸通貨でなくなり大幅なドル安となるでしょう。次期米大統領が民主党から出れば、労組の望むような保護貿易を段階的に行い、ドル安を武器に貿易収支黒字で財政出動分を稼ぐ方向に動く可能性さえ出てきます。
 さてEU。EU主要国が各種の手厚い補助金を払ってこられたのは対米貿易収支黒字分を原資とすることができたからです。対米貿易収支黒字を稼げなくなれば各種補助金を削っていかなくてはなりません。
 次に、ユーロが基軸通貨となるにはユーロ高を背景にEU圏を貿易収支赤字&資本収支黒字にしていかなくてはなりません。しかし経済社民主義政策を自慢にしてきたEU主要国が大量消費社会に切り替えNY・シカゴのような巨大金融取引市場を用意できるのか。
 端から見て通貨統合さえ磐石とは思えないEUのユーロが米ドルに代わる地位の任に耐えられるとはちょっと思えません。
 海外のニュースを見ると主要通貨(≒つまり並立する複数補助通貨)と原油・金・銀・穀物などのグジャグジャなバスケット制への議論がなされています。
 偉いさんたちは「グローバルマーケット」はとりあえず維持するつもりのようですが、英国が南極大陸棚の領有権を主張しだしたりしているあたりから察するに、「一応グローバルだけれどもボンヤリしたブロック経済体制」になっていくような気がしますね。
2008/01/31(木) 21:49 | URL | rop #WGv/JGO2[ 編集]
>rop様
ユーロは機軸通貨たりえませんよ。
周辺に自分達を以前から付け狙っている危険な存在がいますからね。
無理だと思います。

また、ブッシュの方もやる気ない感じが少し見えます。
これは大混乱必至かなとも思えてきますね。

今の世界は危険な絶壁の淵に立っていますね。

>皆様
ちょっと最近時間がなくてエントリーとかも上げられません。
明日に新規エントリーをアップする予定です。
2008/02/01(金) 21:13 | URL | 三輪耀山 #X.Av9vec[ 編集]
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