独立独歩。私は私。誰かに頼るつもりナッシング。それで良し。
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今回のエントリーは書評絡みです。
題材は佐藤亜紀のミノタウロス

ロシアで革命が起きる前のウクライナ。そこで地主に成り上がったのが主人公の父親です。

私の読書日記 2007年6月

06.ミノタウロス 佐藤亜紀 講談社
 ロシア革命前後の混乱の中を地主の息子から盗賊になりはてた主人公が略奪と殺戮を繰り返す小説。
 前半は主人公が地主の息子としてやりたい放題のことをしながら、まわりの貧乏人たちが革命への道を歩むのを軽蔑しながら描いています。

 革命戦士も志が低く盗賊同然だと、作者も言いたいように見えます。
 まあ、地主連中も、白軍も軍閥も同じように描かれていますが。

 後半は、主人公自身、親と兄を失い親代わりの地主・共同経営者を殺して放浪し盗賊となって略奪と殺戮を繰り返します。
 最後の最後までひたすら無意味な暴力が繰り返されます。

 むき出しの暴力でやりたい放題の快感を書きたかったのでしょうか、権力の空白・無秩序がいかに悲惨な暴力を呼ぶか(弱者がいかに悲惨な目に遭うか)を書きたかったのでしょうか。

 最後に主人公は、人間を人間たらしめているものは何かと自問し、屋敷や故郷、近親者を挙げています。
 人間は自分の信念やプライドでは人間たり得ないのでしょうか。

 この内容からすれば、別に舞台は革命期のロシアでなくても、日本の戦国時代でもよかったのではないでしょうか。
 日本人作家にしてはどこか翻訳調に感じる文章も含めて、重苦しく、違和感を持ち続けました。


この小説凄いですよ。いろんな事が読み取れるディープな小説です。

>人間を人間たらしめているものは何かと自問し、屋敷や故郷、近親者を挙げています。
ここ大事です。とっても大事。
屋敷=生活の基盤、故郷=文化の基盤、近親者=コミュニティの基盤と言う事です。
これが無ければ人間は人間では居られないんです。

そう言う「人間を人間たらしめているもの」を憎む輩も居ますがね。
自民党では小泉純一郎とか、左翼のブロガーではこんなのも居ますね。
両方とも共通して「国と言う存在そのものを憎んでいる」と言うのが特徴です。
その逆に、「国を愛しているつもりで自民党だけを愛しているアホ」も居ますがね。

両方敵なんですね。安寧を求める日本人に取っては。
その事を皆は良く知らなければならない。

国をどう守るか?
・屋敷・故郷・近親者

安倍政権は故郷を守ろうと口では言いましたが、屋敷に対する放火をやめませんでした。
福田政権は屋敷に対する放火はやめると口では言ってますが、消費税増税路線を隠そうともしません。
しかも、故郷を売り飛ばしたくて仕方ないのは皆様ご承知のとおり。
近親者と言えば、先日の祖母と子供達が金銭の怨恨で殺されてしまった例を見ても、日本人のコミュニティは崩壊寸前です。
今までと逆方向に舵を切り返さない限り、日本の再生は無理です。

ともあれ、この小説本当に凄いですから。
国を失い、社会的規範を失うと言う事とはどう言う事なのか。
それを一度こう言う切れ味鋭い小説で疑似体験してみては如何だろうか。

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