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世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL170 江田島孔明

<紹介>
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岡本呻也著新刊「超」人間力 エピソードで学ぶ「人を動かす技術」 PHP研究所刊 「相手と通じ合う力」が身につく、画期的なエピソード集

 これまで、わたしが提唱する「人間力」という概念を、どのようにすればわかりやすく説明することができるか腐心してきました。「人間力」はむつかしいものではありませんが、立体的で奥の深いコンセプトだからです。

 そこで、「人間力」の全部の要素を、すべて親しみやすいエピソードで説明してみようと考えました。歴史上の偉人の話から、現代の経営者の話、私が身近に体験したことまで含めて、「人を動かす技術」についての58のエピソードが、「人間力」のコンセプトに沿って収録されています。

------------引用--------------

今回は、ランドパワーとシーパワーの視点で、ワシントンと北京の関係から、東アジア情勢の今後を占ってみたい。

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<参考>
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中国人民解放軍、米国防総省ネットワークに不正侵入か

 【ロンドン=本間圭一】4日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、米政府当局者らの話として、米国防総省のコンピューター・ネットワークが今年6月、中国の人民解放軍とみられるハッカーの不正侵入を受けていたと報じた。

 侵入はネットワークをマヒさせられるレベルに達しており、同省は、ゲーツ国防長官室のコンピューター・システムの一部を閉鎖した。

 同紙によると、中国の複数の地点から数か月間にわたり、国防総省のシステムにハッカーが侵入しようとした形跡が確認された。

 同省では侵入元を特定したとされ、当局者の1人は「人民解放軍の犯行であることはほぼ間違いない」と語った。
 国防総省はダウンロードされた情報の特定を急いでいるが、これまでの調べでは、大半が機密扱いではなかったという。

(2007年9月4日23時12分 読売新聞)

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 戦後のアジア史を考える上での、もっとも大きな出来事は、「米中国交回復」だ。
 佐藤内閣の末、1972年2月、アメリカのニクソン大統領は突然、訪中すると、「米中共同声明」を発表し、米中国交回復を行った。

 アメリカの世界政策の変更は、世界経済に大きな影響を与えると同時に、日本に深刻な経済不況をもたらした。
 米中国交回復と並んで、ニクソン政権が行った「金=ドル交換停止」は、「ドルショック」となって世界を襲った。

 背景として、長期化したベトナム戦争と世界に展開したアメリカ軍の軍事費は巨額となり、アメリカの財政を圧迫していた。
 また、日本などの商品がアメリカに流入することよって、アメリカの対外貿易はつねに輸入超過であった。
 巨額の財政赤字と貿易赤字は「双子の赤字」と呼ばれて、アメリカ経済を圧迫していた。アメリカは軍事費の削減と外国製品の輸入削減を図らなければならなかった。

 これが、「米中国交回復」であり、ドルと金の交換停止であった。戦後世界を支えてきた「1ドル=360円」という固定相場制は、ドルの金兌換制によって成立してきたのであるが、これが崩壊したことによって、世界は変動相場制に移行することになった。
 日本においては、これは円=ドル交換比率の大幅な変化を生み出し、「円高」時代がはじまったのである。

 円高は、日本経済を支えてきた輸出産業に大きな打撃を与えた。日本製品が世界市場(特にアメリカ)において、大幅に値上がりしたからである。
 輸出商品の値上がりはすぐに国際競争力の低下につながり、日本製品が売れないことになった。
 田中内閣を襲った経済不況はこれだけではなかった。
 1973年に始まった「第4次中東戦争」は石油産出国であるアラブ諸国の原油価格値上げ政策を生み、世界的な「石油の不足」と「石油の値上げ」とを招いた。

 「石油危機」である。

 列島改造計画による地価の上昇、石油危機による物価の上昇、輸出産業の不振は、戦後順調に経済成長を続けてきた日本にとって、初の大型不況となった。
 このような情勢に中で、田中内閣は、自らの政治資金の不明瞭さを追及され(田中金脈問題)1974年12月、総辞職したのである。
 1976年、前首相田中角栄のロッキード社からの多額な資金受け取りが発覚し、「ロッキード事件」として日本の政治と社会を揺るがす大事件となった。

 以後、自民党政権は、内部対立から次々に首相を出すがいづれも短期政権となった。国民の政治に対する不信は強まる一方であった。1970年代後半には、自民党の一部が分裂し、「新自由クラブ」が結成され、社会党からも「社会民主連合」が分裂した。政治の世界にも大きな変化が現れだしたのである。
 これは、ロッキード事件以後、自民党政治家による汚職事件が続いたことも一因となった。
 このような不況と政治的な混乱にもかかわらず、国民の反政府運動は盛り上がらなかった。
 これは、1972年の沖縄返還の実現と1975年のベトナム戦争の終了によって、反政府勢力が大きな政治的な課題を失ったことが原因であった。
 以後、1960年から1970年初期にかけて、盛り上がった国民的規模の反政府運動は、起きることがなくなった。


 これは、前号でも述べたことであるが、1972年を境として、ワシントンは、アジアのパートナーを東京から北京にチェンジした事を示している。
 そして、このパワーバランスの変化に自民党政権は対応できず、現在に至るまで、迷走を続けている。戦前の日英同盟が破棄された結果が、第二次世界大戦に繋がった事を思い出す必要がある。

 米中国交回復について、キーマンである、周恩来とキッシンジャーの極秘会談録が最近公開された。

 後述するので、是非、目を通してほしい。

 私がかねてより主張している、「世界はパワーのバランスで動いている」という冷徹なリアリズムを確認できる。

 極秘会談録の内容は両者が本音を語っているだけに日本に対する見方が辛辣である。
 ところで、なぜ米中国交正常化三十周年にあたり、このような極秘文書が公開されるに至ったのか。こちらのほうが私には興味深い。

 ブッシュ大統領が今年の2月23日に1泊2日という超短期間で中国を訪問したが、その日は1972年2月23日にニクソン大統領が訪中してからちょうど三十周年の記念日にあたる。

 このブッシュ大統領訪中の前後、米国のマスコミは「ブッシュ政権は今回の訪中を機に、中国との関係を過去30年間の束縛から解放し、新しい米中関係を構築していく」のではないかと論じている。
 つまり、ブッシュ政権は、これまでの対中外交が「キッシンジャーの呪い」に束縛されていたことをこの機密文書の公開により明かにし、今度の訪中で「米国は中国との関係を大きく変える」というメッセージを発信したということだ。

 
 確かに昨年の9月11日のテロ事件以来、ブッシュ政権は「米国を敵視する国はどこであってもテロ支援国家と見なし、軍事制裁をする」と言い続け、一極支配体制の確立に邁進している。
 キッシンジャー氏以来の米中関係は、中国と良好な関係を維持することにより、13億人という巨大な中国の消費市場と格安な労働市場から、米国が経済的な恩恵を受けることを目的としてきた。
 
 しかし、9・11以降の米国は、アフガンでのハイテク精密兵器の実験で自信を付け、北朝鮮、イラン、イラクを「悪の枢軸」と呼び、大量破壊兵器の一掃のためには核の先制使用も辞さないと言及し、中国が親米を維持しようが反米に転じようが、どちらにも対応し「中国が悪の枢軸に入りたいなら、いつでも空爆をお見舞いするぞ」といった傲岸不遜な言動が出てきた。
 これはクリントンによるポスト冷戦国家金融戦略に基づく米国による世界一極経済支配体制に続くブッシュの世界一極軍事支配体制の確立であり、父親の二の舞いを避けるブッシュの再選戦略でもある。
 
 98年にクリントン前大統領が訪中した際に、「台湾の独立は認めず、中国と台湾は別々だという発想も認めず、台湾が国家として国際機関に加盟することも認めない」という3つのノーを発表したのとはえらい違いである。
 台湾に限っていえば、ブッシュ大統領が訪中した日、台湾独立派の闘士として知られる呂秀蓮副総統が「ブッシュはすばらしい、今後は台湾が一つの中国の原則に拘束される必要はなくなるだろう」と賞賛している。
 これで、半世紀以上に亘って実効支配している民主的国民国家台湾が、国際社会から承認されないといういびつな関係が解消され、台湾の独立に米国の支持が期待できる状況が整ったと言える。

 しかし、台湾から離れて我が国「日本」を見れば、状況はなかなか厳しい。
 極秘文書で言っているキッシンジャー氏の「米国は自国の国益が損なわれるときのみ核を使うのだ」という発言を、我が日本人はどのようにこれを受け止めるべきなのだろうか。
 30年前の言葉といっても、現在のブッシュ政権がさほど異なる考えを持っているとは思えない。
 開示された極秘文書から力の論理が世界を支配している現実を感じ取って、自らの国は自らが守るという気概を取り返してほしいものだ。
 
 最後に、前述したように、日本人にとって大事と思える情報をまったく報じない日本のマスコミの怠慢と、その弊害に苦言を呈するとともに、遅まきながらも開示された極秘文書を掲載した産経新聞に敬意を表したい。

 冒頭で紹介したように、米軍の中枢部である、米国防総省ネットワークに攻撃をしかけた人民解放軍は、真珠湾攻撃と同じ過ちを犯したことを、今後、理解するであろう。
 シーパワーの生面線たる「制海権」とは、現在において、ネットワークの支配を意味するのだから。

<参考>

------------引用--------------

http://npslq9-web.hp.infoseek.co.jp/sls048.html

 日中国交回復当時の最大の戦略条件とは、いうまでもなく、米ソ冷戦であった。
 当時、ベトナムをかかえ身動きが取れなくなっていたアメリカは中ソ国境紛争を目の当たりにして、中国を西側に引き込んで対ソ包囲網に参加させる戦略をたてた。

 これが、ニクソン訪中から日中国交回復や米中国交樹立に繋がる。
 すなわち、「中ソが敵対していることが、米中や日中の根本的友好条件」ということだ、実際、毛沢東政権末期から、登小平の時代は、日中関係は極めて友好的だったし、そのことを象徴するのが、戦略家である毛沢東の「共産党が政権を取れたのは日本のおかげ」という言葉であり、最近明らかになったところによると、毛沢東は田中角栄に対し「日中同盟」まで提案していたという。

 確かに長大な国境を接し、大量の核兵器を保有するロシアの方が日本よりは直接の軍事脅威であった。
 毛沢東はアジアの安定のため、日米安保を支持する発言までしている。
 しかし、ソ連の国力の疲弊から相対的に中ソ国境紛争圧力が弱まり、かつ、アメリカ主導のイラク戦争に対する反米路線で利害が一致したこともあって、中露は国境線を確定した。

 すなわち、紛争をやめ、対米同盟関係に入ったといえる。

 ここで、90年代の江沢民世代がとった「反日教育や政策」についても、述べておかねばならない。
 私は中国共産党の危機とは、80年代の天安門事件の時に、実はピークを迎えており、あの時点で共産党は既に正当性を失っていたと見ている。
 天安門に際して登小平の決断で武力排除を行なったことが、何とか延命に繋がっただけであり、その後の共産党政府としては国内の不満を外にそらす方策として「反日」しかなかった点をみても、いかに彼らが追い詰められているかがわかるであろう。

 これが、江沢民による反日教育であり、現在起きていることはその結果にすぎない。

 要するに、中国という国は近代国家ではなく、日本で言えば戦国時代のままの状況で、毛沢東という戦国大名が武力で支配していただけだ。
 そして毛沢東と登小平といった、実際の戦争を経験した戦国大名が去り、官僚でしかない、江沢民や現在の主席には、中国支配は不可能なのだ。

 これが、共産党という群雄の終焉を迎えている最も大きな原因だ。
 三国志を例にとれ、諸葛孔明を失った蜀や曹操を失った魏はあっけなく滅んだことをみれば、戦国大名の持つ意味が分かるだろう。
 このような例は日本の戦国時代にも、枚挙に暇がない。

 そして、重要な点として、小泉政権成立以後、橋本派に代表される親中勢力は一掃され、日本をコントロールできなくなったことがODA廃止に結びつき、危機感をいだいた北京政府が対日カードとして、デモを組織し、やらせているというのが真相だ。
 今後の展開を予想するに、現在起きているデモは当局の管理下にあるだろうが、いずれ、制御不能になり、「反共産党」デモになる可能性はあると考える。
 北京政府は反日を煽ることが、いずれ、自分達の首をしめることをわかっていない。

 そして、日本がとるべき対応は、私が以前から主張している、中国からの資本引き上げ、ODA廃止、台湾防衛へのコミットの「三点セット」を同時に行い、中国に対して、徹底的に圧力かけつづけることだ。

 幸いインドや東南アジアが反中親日なので、環太平洋連合樹立の条件はそろったことになる。
 いずれにせよ、中国の反日デモは東アジア共同体構想潰しには願ったりの展開なので、共産党政府には深く感謝したい。

 そして、いいかげん、日本人は気づくべきだ。
 地政学的な「日中友好」の戦略条件は既に失われ、今後も古代からの一貫した日本国の立場である、「半島や大陸とは距離を置く」という伝統的戦略に戻る必要があることを。

 私としては、三国志のファンでもあり、今後リアルタイムで三国志を見ることができると思うと、うれしくなってくる。

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<参考>

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キッシンジャーの呪縛

産経新聞に、米中国交正常化三十年目に公開された中国の周恩来首相とキッシンジャー米大統領特別補佐官の極秘会談録が掲載された。
この会談では、希代の戦略家といわれた周首相とキッシンジャー補佐官が米中関係回復の条件を探り合ったわけだが、わずか二十年前に朝鮮半島で死闘を繰り広げた両国が、ソ連という共通の敵を前に何が利益で何が障害かを本音で確認しあった会談のその詳細な内容に、私は圧倒され、世界はもとより東アジアにおける「力の現実」をまざまざと見せ付けられた。

この周・キッシンジャー会談は翌年にニクソン大統領訪中を控えた1971年10月に北京で行われた。
米国は当時、中国と国交を正常化させたい理由として「対ソ戦略のため中国と手を組むことにした」とされていたが、本当は「ベトナム戦争の泥沼から脱するために中国との国交回復が不可欠だった」ことが今回の会談録で明らかになった。
さらに、台湾問題についてはほとんど話し合われなかったとされていたのが、実際は会談の冒頭2時間以上が「台湾問題」で費やされ、キッシンジャー氏はあろうことか「台湾が中国と別の国として独立することを認めない」と明言するとともに、「いずれ中国と台湾が統合されることが望ましい」と述べ、「一つの中国原則」の主要部分を認めてしまったのである。
これがのちのち米国の対中外交を束縛する「キッシンジャーの呪縛」となった。

戦後の歴史は核戦力を背景にした力のバランス

第二次世界大戦の末期から始まった冷戦は、1949年ソ連が核開発をするとともに厳しくなり、50年に北朝鮮軍の南進により始まった朝鮮での代理戦争の後、56年にハンガリー動乱が起こり、59年にはキューバ革命、61年にベルリンの壁が築かれ、62年1月ケネディ政権が誕生し、いわゆる「キューバ危機」をもって熱核戦争勃発の極に達した。

62年10月、ケネディ大統領が「ソ連がキューバに核ミサイル基地を建設中で、そのキューバにミサイル兵器を運ぶソ連の船舶に対して臨検措置をとる」と声明。
ソ連が米国の要求を拒否。
世界は熱核戦争による地球破滅の危機を初めて肌で感じ震撼した。
刻々と近づくソ連船が米軍の海上封鎖線直前で針路を変更したため、この最悪の事態は回避された。
この事件をきっかけに米ソ間で熱核戦争回避のための歩み寄りが進み、部分的核実験停止条約が結ばれホットラインが敷かれた。

一方、共産主義覇権争いと核技術の供与をめぐっての中ソの対立が激烈を極め矛盾を拡大させ、ついに64年に独自の核開発を成功させて自信を深めた中国は、69年春、ダマンスキー島の領有をめぐってソ連と武力衝突した。
この中ソの対立がベトナム戦争にも影を落としてきたことをキッシンジャーは見逃さなかった。
当時、米国は中国が後ろ盾となって延々と続き、もはや収拾の目途がつかなくなっていたベトナム戦争に手を焼き、撤退を画策していたのである。
しかも、米国の敗北色をできる限り消し去りたいという思惑も強く働いていた。
それで中国との極秘会談を取り決め、キッシンジャー氏が台湾問題を手土産に乗り込んだというわけであった。

米中関係の正常化により、ベトナムから中国が手を引き始めたことで、紛争は速やかに終わるかのように思えた。
が、米中接近に焦りを感じたソ連の激烈な介在で当初の思惑は頓挫。
75年まで戦争は泥沼化して続き、南ベトナム政府の崩壊と米国の敗退でようやく終結した。
隣国にソ連寄りの統一ベトナム政権の出現を脅威に感じた中国と、台湾と引き換えに北ベトナムへの支援を控えた中国へのベトナムの怒りとで、78年には中国主導のポルポト率いる民主カンボジアにベトナムが武力侵入、79年2月になって今度は中国がベトナム北部国境へと侵入、中越戦争が始まり、カンボジアにベトナム支援のヘンサムリン政権の誕生となった。

こうした歴史的背景を見ても世界は遠交近攻し、絶えず力の論理に立脚し覇権争いをしていることが如実に分かる。
そういった冷酷なまでの「力の現実」を世界に知らしめるこの極秘会談録を、日本の政治家や官僚にぜひとも一読してもらいたい。
よって抜粋ではあるが、誌面が許す限り紹介しよう。

日本の経済発展を後悔し、厳しい対日観を示す両者

「危険な日本」

周恩来 現在の日本の経済発展を止めることは困難になっている。日本には第二次大戦の教訓から平和と中立の道を歩んでほしい。現状の資本競争の政策を続けるなら、早晩問題が生じる。経済発展が拡大すれば、自衛という名であろうと軍備拡張へとつながるだろう。

キッシンジャー これは米政府全体の見方ではないが、ホワイトハウスの代表的な見解だ。中国と日本を比較した場合、中国は伝統的に世界的な視野を持ち、日本は部族的な視野しか持っていない。
周 日本はものの見方が偏狭で、全く奇妙だ。島国の国民だ。英国も島国だが。

キ 日本と英国は違う。
日本は自国の社会があまりに異質なので、社会を適合させ、国の本質を守ろうとする。
日本は突然の大変化も可能で、三ヵ月で天皇崇拝から民主主義へと移行した。
日本人は自己中心で他国に対する感受性に欠ける。
日本の経済発展の方式は自身のためで、日本に対しては何の幻想も抱いていない。

首相が示した日本の中立化について意見を述べるが、歴史の中には、ニ種類の中立しかない。
ベルギーのように他の国々に中立を保障された国(即ドイツに占領された)と、中立を宣言し独自の強力な軍隊で防衛するスイスとスウェーデンのような国だ。
日本が独力で国防を行えば、軍備拡張で周辺諸国にとって脅威となるだろう。
現状の日米関係は実際には日本を束縛しており、もし米国が日本を解き放す皮肉な政策をとれば日中の緊張を引き起こす。
日本との関係を緊密にせずに自立を促して米国が日中双方と関係を結ぶのはあまりにも短絡的で、米中はいずれも犠牲となるだろう。

日本が太平洋にある米国の従順な身内だと考えるような米国人はお人よしだ。
米国は対日基本政策として、核武装に反対し、自国防衛のための限定的な再武装を支持し、台湾や朝鮮半島への軍事的拡張に反対している。


周 日本の核武装を望まないというが、米国が日本に核の傘を与え、他国の脅威となっているのはどういうことか。

キ 核の傘は日本に対する核攻撃に備えたもので、米国が攻撃に出る日本のために核兵器を使うことは自国のために使うこと以上にありえない。しかし、実際には日本人は迅速に核兵器を製造する能力を持っている。

周 それは可能だろう。

「日本再軍備と日米安保」

周 日本の防衛力を制限することは可能と考えるか。

キ 日本のアジア支配を回避するために第二次大戦を米国が戦ったのに、ニ十五年後には日本を支援しているという見方は適当でない。もし、日本に強力な再軍備拡張計画があるならば、伝統的な米中関係が再びものをいうだろう。

周 日本人を平和と中立に向かわせることはなぜよくないのか。

キ 日本が平和政策を進めることは問題視していない。日本が中立を目指すことは、軍備増強の結果をもたらすと考えているのだ。

周 日本は米国のコントロールなくしては野蛮な国家だ。拡大する経済発展を制御できないのか。

キ 軍事的側面以外では完全に制御できない。核時代には国が他国を防衛するのは条約のためではなく、自国の利益が問われるためなのだ。

周 日本の軍国主義が復活するのは望ましくない。日本をここまで経済発展させたのは米国だ。

キ 日本の経済発展が現実にあるならば、米中は太平洋の両岸で何をすべきかを決めなければならない。米中は愚鈍な楽観主義者ではないはずだ。

周 日本の多くの人々が日本の米軍基地の撤退を要求している。どう考えているのか。

キ 日本人が駐留軍の撤退を望むならいつでも米軍は撤退する。首相はその日が来ることを喜ぶべきではないと思う。米国が日本を経済大国にしたことを今日後悔しているように、中国もいつの日かそのことを後悔する日が来るからだ。

「台湾問題」

キ 米国は日本が台湾に軍事拡張したり軍事的影響を与えることを支援せず、反対する。また、日本の台湾独立運動支援の企てを阻害する影響力が米国にある。中国は台湾問題を国内問題と位置づけていることは理解している。

周 台湾問題は第二次大戦後に浮上し、すでに解決済みの問題だ。しかし、朝鮮戦争が起きるや、台湾と台湾海峡は米国の保護下にあると大統領が宣言した。大統領は核兵器に言及し、現にそこにあった。(中略)はっきりさせたいのだが、米国は台湾がすでに返還され中国の一部になったとみなしているのか。中国人民はどのように台湾問題を解決すべきだと考えているのか。

キ 首相のようなはっきりした考えは示せない。中国は一つであり、台湾は中国の一部であるとの中国の一貫した政策には反対しない。

------------引用--------------

以上
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コメント
この記事へのコメント
慧眼
大変勉強になりました。毎回楽しみにしてます。頑張って下さい。
2007/09/11(火) 13:12 | URL | ペーペー #-[ 編集]
VOL171がまた禁止キーワードに引っかかりました
2007/09/17(月) 00:54 | URL | 孔明 #-[ 編集]
禁止ワード解除しました。
もう一度投稿お願いします。
2007/09/17(月) 07:55 | URL | 三輪耀山 #X.Av9vec[ 編集]
世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL171    
                           江田島孔明


積善の家には、必らず余慶あり。積不善の家には、必らず余殃あり。(易教) 積善之家、必有餘慶。積不善之家、必有餘殃。

急転直下、辞任入院の運びとなった安倍首相におかれては、一日も早い快癒をお祈りする。

今回は、安倍首相辞任にともなう政局の動きを検討してみたい。
<参考>
------------引用--------------

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007091590141812.html

自民総裁選 一騎打ち 福田氏「小泉改革修正も」 麻生氏「派閥より政策」
2007年9月15日 14時18分
 安倍晋三首相(自民党総裁)の退陣表明に伴う自民党総裁選は15日午前、党本部で立候補受け付けを行い、福田康夫元官房長官(71)と麻生太郎幹事長(66)の2人が届け出、一騎打ちの構図が確定した。投開票は23日。麻生派を除く8派閥の支持を受けた福田氏が圧倒的に優位な情勢。麻生氏は福田陣営の動きを「派閥談合」と批判し、福田氏を批判する議員票や都道府県票を取り込み、巻き返しを狙う。
 福田氏は15日午前、立候補届け出に先立ち党本部で会見し、正式に出馬を表明。「閉塞(へいそく)感の(ある)社会を何とか打開しないといけない。目指すのは若者が希望を持て、お年寄りが安心して暮らせる社会だ」と所信を述べた。
 小泉純一郎前首相の構造改革路線については「丁寧に修正することは、あり得べしだ」と述べた。
 福田氏は自身が首相に就任した場合の靖国神社参拝には「相手が嫌がることをする必要はない」と参拝しない意向を表明。憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を容認することには「慎重に考えた方がいい」と否定的な見解を示した。
 「政治とカネ」の問題では、1円以上の経費の領収書添付を義務付ける政治資金規正法の再改正に慎重な姿勢を示した。
 麻生氏は、届け出前に党本部で行われた陣営の決起集会に出席した。支持議員28人が集まり、麻生氏は「劣勢だからといって立候補しなかったら、自民党は終わってしまう」と決意表明。「自民党の再生をやり遂げなければならない」と述べ、地方票取り込みに意欲を示した。
 総裁選は、党所属国会議員387人に1人1票、47の各都道府県連に3票ずつを割り当て、合計528票で争われる。自民党は16日に党本部で立会演説会と都内で街頭演説を実施。17日に大阪、高松両市、22日に仙台市で街頭演説を行う。
(東京新聞)
------------引用--------------


私が以前から何度も指摘していることだが、自民党の命脈は、佐藤栄作の時代で終わっていた。

佐藤後継を福田と田中が争った1970年度以降、本来の自民党はその意義を失い、派閥主導の利権集団と化してしまった。

戦後日本を統制経済と朝鮮特需や対米輸出に見られる、アメリカ依存経済体制を構築することで、自民党は政権を握った。この正統派創始者である岸信介をはじめとする満州人脈によって設立された・

そのように考えると、岸の孫である安倍元首相により、幕が引かれつつあるのも、偶然ではない。3代目が初代の遺産を食い潰して、滅ぼすというのは、中小企業によくあるパターンだ。

 このような理解を前提にして、今回の辞任劇の背景を探ってみよう。まず、政権基盤の弱さがあげられる。
現在の衆院は、小泉時代の議席による与党圧倒多数であるが、これは安倍元首相の力で得たものではない。

むしろ、郵政選挙の後遺症による、問題がはるかに大きく、不安定要因であった。この問題の最も大きいものが、郵政造反組みの復党問題であった。

次に、参院選の敗北だ。参院選の敗北により、実質的に死に体となり、全く主導権を発揮できなかった。

次に、国際情勢の変化だ。いうまでも無く、私が何度も指摘しているように、アメリカが北朝鮮との国交回復に動き出した。

<参考>
------------引用--------------

http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_int&k=20070913014251a
2007/09/13-16:34 米と韓国、北朝鮮との和平協定の締結で協議開始
【ソウル13日AFP=時事】バーシバウ駐韓米大使は13日の会合で、米国は既に韓国との間で、朝鮮戦争を正式に終結させる北朝鮮との和平協定の締結の可能性に関する協議を開始していると述べた。(写真は、板門店の北朝鮮人民軍の兵士)
 同大使は、米韓両国は既に同協定締結に関する共通の立場を構築するための協議を開始したと語った。同大使は、単に戦争状態の終結を宣言するだけでなく、軍事的な信頼醸成措置を含めたすべての面にわたる和平協定の話し合いには少し時間がかかるだろうと述べた。
 ブッシュ米大統領は先週シドニーで行われた盧武鉉韓国大統領との会談で、和平協定を締結する前に、北朝鮮は検証可能な方法で所有する核兵器を廃棄しなければならないと述べた。しかし聯合ニュースによると、同大使は和平協定に関する予備交渉は北朝鮮の非核化が終了する前にも始まる可能性があると語った。
 同大使は、交渉は韓国と北朝鮮が主体で、米国と中国が支援する形で行われると述べた。 〔AFP=時事〕
------------引用--------------

安倍元首相は、対北タカ派で、拉致問題の解決に意欲を示していたため、国民的人気があった。北朝鮮への経済制裁へも意欲的であり、そのため、ブッシュ政権の路線変更により、はしごを外された形になったのだ。これは、戦前で言えば、平沼内閣が独ソ不可侵条約締結により、外交方針を失い辞職したケースや、1972年、頭越しの米中国交回復により、佐藤政権が立場を失い、結局は辞職したのと、全く同じ構造だ。パワーバランスの変化を読み切れないと、高い代償を払うことになる。今後の日米同盟は、間違いなく危機に陥る。民主党政権が成立すれば、決定的だ。何故なら、日米同盟が存続している限り、中国との対立は米国が矢面に立たざるを得ない。

仮に日米同盟が解消すると、日本は直接中国と対峙することになり、 吉田茂以来の軽武装、経済重視の方針をとれなくなる。
となると中国との軍拡競争に巻き込まれざるを得ない。
そうしたとき、背後で日中の対立を煽り、日本の不安につけ込んで
大量の武器を売りつければ、アメリカは日中を弱体化させると同時に 莫大な利益をあげることが出来る。

戦争を陰で支援する国が最大の利益を得るのは歴史の鉄則だ。このシーパワー戦略を国際金融資本は発動するだろう。果たして、福田は対抗できるのか。

最後に、最も直接的な辞任理由として、森-中川ラインと麻生-与謝野ラインの対立があったことだ。内閣改造や遠藤農相の辞任等、すべての人事を麻生-与謝野ラインで決定されたことに付き、森-中川ラインが安倍元首相を辞任させ、内閣崩壊に追い込み、福田政権に挿げ替えることで、実質的に麻生潰しを図ったといえる。つまり、この辞任劇の本質は、内閣改造により幹事長に就任し、次を伺う麻生氏のクーデターを森派のオーナーである森氏が主導し、あっという間に鎮圧したということだ。後年、加藤の乱ならぬ、「麻生の乱」として、政治史に特筆されるであろう。

 今後の政局につき、おそらく、福田康夫氏が首相に就任するのであろうが、たいした対立も無くオール与党化した自民派閥の談合による首班指名という、首相就任過程につき、国民の支持を得られることは全く無いであろう。むしろ、森派の傀儡総理として、人気は低迷する事は間違いない。

 政治改革が議論されていた時代、「小選挙区制下では、派閥はなくなる」という予言がなされていたが、まさに、そのとおりだ。公認権をもつ執行部に楯突く事は、不可能なのだ。そのため、反主流は存在できない。結果として、「政治家のサラリーマン化」が見事に進んだ。

例えば、少し前まで次期首相有望格であった麻生氏にゴマすっていた奴が結構いたのに、 福田氏が出馬し、派閥の親分が福田になびき始めたら、一気に福田支持に走る等、今回の自民党総裁選はその事をよく表している。
このままでは自民党は4代にわたり総理を出し続けた清和会の独裁になっていくだろう。奢れるものは久しからず。権力は長期化すると必ず腐敗する。例えば、清和会は、国民的人気は福田氏より麻生氏の方が高いのを知っている。そのため露骨な手に出た。街頭演説禁止だ。
冒頭で紹介した、「積善の家には、必らず余慶あり。積不善の家には、必らず余殃あり。(易教)」の言葉に見られる如く、清和会の独裁は必ず腐敗から問題を起こしていく。次回衆院選で鉄槌を下すしかない。
<参考>
------------引用--------------
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070915-00000060-jij-pol
平日の街頭演説を禁止=自民総裁選
9月15日13時3分配信 時事通信

 自民党総裁選の選挙管理委員会(臼井日出男委員長)は15日、選挙期間中の平日(18~21日)の街頭演説を禁止することを決めた。臼井委員長は記者会見で「候補者の国民アピールも必要だが、派手なPRは控えた方がいい」と理由を説明した。 
------------引用--------------
------------引用--------------

http://npslq9-web.hp.infoseek.co.jp/sls109.html
天下三分の計とは、三カ国のパワーバランスにより、「均衡を保つ」戦略であり、特定の強国を残りの二国が共同して封じ込めることを根幹とする。この戦略の本質は、三カ国の勢力均衡を達成するためには、どの地域を支配することが死活的に重要かだ。
 三国志の世界では、それは、荊州だった。三国のパワーバランスに荊州の帰属は決定的に重要な意味を持った。これは、三国が地続きであり、かつ、荊州が地理的に真ん中に位置することを考えれば、理解できるだろう。


★ 現代の極東において、荊州に相当するものはどこか。中・露は明確に北朝鮮を荊州と位置付けている。

 朝鮮半島を巡る歴史を見てみると、ソ連は蒋介石の国民党と毛沢東の共産党で内戦を続ける中国に関して、実は蒋介石政権を支持した。しかし、中国共産党が勝利すると、ここで承認せざるを得なくなった。中国共産党の勝利は極東のパワーバランスを大きく変えてしまったのだ。

 朝鮮戦争では、親ソ連政権を樹立すべく、アメリカと戦い、子飼いの金日成を送り込み北側の指導者にする下地を作る。武器を金日成に与え、毛沢東に参戦を勧めつつ、自国は危険水域の外に身を置く用心深い国益政治家スターリン、それでいて金日成に「スターリンは法律」と言わしめる絶対的権威にして最終決定者であるスターリン。
 揺れ動きつつも参戦を決断し、金日成率いる軍が壊滅状況にあったのを救い、大きな犠牲を払って戦線を膠着(こうちゃく)状態に持ち込んだ毛沢東。米軍の圧倒的な空爆と火力によって中朝の兵士が日々吹き飛ばされ、それゆえ毛と金が和平を切望するのに対し、ライバル米国が朝鮮戦争の泥沼に苦しみ続けることに利益を見出して、和平を許さないスターリン。
 そして朝鮮半島の南北分断を認め、妥協しようとしたところ、中国人民解放軍が参戦し、事態が膠着。主導権を中国に持って行かれたことになり、スターリンのアジア政策は、結局は失敗に終わったと言える。

 見方を変えると、「朝鮮戦争」は北朝鮮の支配を巡る、「中露の綱引き」であった。ここまでを要約すると、当初、ソ連の傀儡として樹立された北朝鮮は朝鮮戦争を通じ、中国の影響を受けることになる。ここから、北朝鮮による、両国を二股かけ、手玉にとり、援助を引き出す熾烈な外交が繰り広げられることになる。

 ここで、戦略地政学の観点から、極東情勢概観してみる。まず、朝鮮半島の地政学的位置づけは、上述の三国の間の緩衝地帯だ。
 朝鮮半島が特定の国の支配下に置かれたら、三国の間のパワーバランスが崩れて、不安定化するため、それを防ぐ目的で戦われたのが朝鮮戦争だ。そして、朝鮮半島は、古代から現代に至るまで、何度も、ランドパワーの軍事侵攻を受けている。7世紀の唐による百済滅亡、13世紀の元寇、19世紀のロシアの南下、20世紀の朝鮮戦争と、枚挙に暇がない。
 そして、そのたび毎に、日本が支援してきたという歴史がある。これは、半島を緩衝地帯にしたいという日本の思惑もあっただろう。まさに、朝鮮半島は、中露日米の戦力均衡点だということだ。
 日本の立場で考えると、19世紀以来の国家的課題は「ロシアの南下をいかに防ぐか」であり、現在は、「中国の海洋進出をいかに防ぐか」ということだ。つまり、大陸のランドパワーの海洋進出をどうやって防ぐかという戦略上の課題に対して、かっては、朝鮮半島併合、満州国樹立という解を与え、結果として大陸の戦乱に巻き込まれ、第二次大戦に引き釣りこまれ、国家滅亡の危機を迎えるという大失敗を犯した。
 このように考えると、北朝鮮が独立しており、中露両軍を引き付けているという現状は、日本にとって、ランドパワーに対する防波堤の役割を果たしていることになる。
 朝鮮戦争の評価も、日本にとっては、戦争特需を生み、追放解除、警察予備隊創設と、反日的な李承晩政権の反共への転換と、戦後の日本の国家戦略である、吉田ドクトリンは、北朝鮮の存在を前提にしていたのではないかとさえ考えられる。
 重要な点として、北朝鮮はかっての満州国と同じように、帝国陸軍関係者が相当関与して設立された国ではないかということだ。この点は、未だに明らかになってはいないが、いずれ、表に出てくるだろう。
 このように考えると、地政学かつ、歴史の観点から、朝鮮半島の政権は、大陸のランドパワーの圧力にさらされると、常に日本に亡命したり、援助を求めたりし、日本もそれに応えてきたということが言える。
 この点は、7世紀の白村江の戦いの敗北後、百済滅亡で、相当数の百済の遺臣を当時の奈良地方に受け入れた頃から、全く変わっていない。小泉政権登場以前の、日本政府の北朝鮮に対する融和策やパチンコや総連活動に対する黙認には、このような視点が必要だ。

 思うに、20世紀までの陸軍や海軍中心の地政学であれば、北朝鮮を緩衝地帯にするという戦略も妥当性があっただろう。これは、北朝鮮の数々の不法行為には目をつぶるという事を意味し、例えてみれば、北朝鮮を必要悪と見なし、町内の治安が保たれているのは、暴力団がチンピラを管理しているからだという論法と同じだ。

 しかし、現在において、情報通信や軍事技術分野の日米の圧倒的優位を考えると、北朝鮮の存在理由はあまりないように思う。そのことを今回のミサイル発射は明確に示した。弾道や落下点はアメリカの衛星やイージス艦で全て補足された。つまり、海空軍力やミサイル防衛について、日米は中朝露を大きく上回ることが明確になったのだ。この点で、防波堤としての北朝鮮は不要であるという結論に達する。

 むしろ、北朝鮮によって開発された長距離ミサイルが中東や南米の反米諸国に輸出され、既に流出している核の技術と組み合わされば、アメリカはどこから核ミサイルを撃たれるか分からなくなる。

 つまり、北朝鮮を防波堤にして、中露の半島支配を防ぐメリットと、北朝鮮よるミサイルの反米諸国への拡散(後述のように、ベネズエラがミサイル獲得に動いている)というデメリットを比べた場合、はるかにデメッリトが大きいということだ。これが、アメリカが本気で北朝鮮の資金ルートを封鎖、すなわち、経済制裁を行い、日本海に空母キティホークを入れ、すなわち、軍事圧力をかけた理由だ。

 要約すると、アメリカを射程に入れるミサイルの存在が北朝鮮を巡るパワーバランスを変化させ、「北朝鮮を防波堤としての必要悪から、本気で潰す対象と変えた」ということができる。
 逆に言えば、北朝鮮がミサイルと核を放棄し、拉致問題の全面解決に協力すれば、ランドパワーに対する防波堤として、体制の維持は日米により、保障される。これが北朝鮮を巡る地政学的検討の結論だ。
 しかし、現実には、ハワイを目標としたミサイル発射により、ルビコンを渡ってしまった北朝鮮には、もう、崩壊への道程しか残されていない。
 これが、緩衝地帯を失うため、中露が北朝鮮への安保理制裁決議に反対し、日米が制裁を課し、北朝鮮を本気で潰そうとしている理由だ。
 日米両政府は、国連安全保障理事会に英仏両国などと共同提出した対北朝鮮制裁決議案の採決に向け、反対姿勢を示す中露両国への説得に全力をあげている。調整が不調に終われば、決議案の内容に賛同する国々で構成する「有志連合」すなわち、シーパワー連合による制裁を行うだろう。

 三国志の蜀は荊州を失うことで、滅んだ。北朝鮮を失うことで、中国は果たして、滅びるだろうか。

------------引用--------------



以上
2007/09/18(火) 00:55 | URL | 孔明 #-[ 編集]
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  「話し言葉で歴史を語る」という妙なタイトルですが、要するに喋りっぱなしで許してくださいよということです(笑)。私の本業は塾講師なので、こういう企画の方が他の人と差を付けられていいんじゃないかと思ったわけで
2007/09/11(火) 01:14:31 | 日々是勉強
ÜBERRASCHENDER VORSTOSS 衝撃的驚き Sarkozy b
2007/09/16(日) 16:46:12 | 欧州より
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