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世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL164
    
                           江田島孔明
投票には必ず行きましょう!!

<参考>
------------引用--------------

「年金」「安倍路線」に審判 参院選、29日投開票 2007年7月29日 朝刊

 安倍政権初の大型国政選挙となった第二十一回参院選は二十九日に投票され、即日開票される。最大の争点である年金問題への各党の取り組みや、憲法改正を政権の目標にすえる「安倍路線」に有権者の審判が下る。同日深夜にも、選挙区七十三、比例代表四十八の改選百二十一議席の大勢が判明する見通しだ。
 与野党どちらが参院全議席(定数二四二)の過半数一二二を制するかが焦点。与党の自民、公明両党にとっては、過半数維持に六十四議席以上が必要となる。だが、年金記録不備問題などの影響で与党が過半数を維持するのは困難な情勢。一方、民主党は大幅に議席を伸ばす勢いになっている。
 選挙結果は、安倍晋三首相の責任問題も含め、今後の政局に大きな影響を与えそうだ。
------------引用--------------

今回は、参院選の当日ということもあって、政局の動向を主に自民党の歴史を見ることで、検討したい。

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 まず、議論の大前提として、戦後政治の枠組みであった自民党と社会党に代表される55年体制とはいったい何であったのだろうか。

 いうまでもなく、55年体制とは当時の米ソ冷戦構造を反映し、日本をアメリカ陣営に組み込むために、鳩山と吉田が保守合同をしたことによって成立した。自民党は93年の小沢新生党の離脱および非自民連立の細川政権の誕生を見るまで、一貫して政権を独占してきた。

 その骨子は、日米安保と日本国憲法という、本来矛盾する両者を包括し、右から左まで、官僚から党人まで、あらゆる政治勢力をのみこみ、かつ、野党第1党たる、社会党すらを事実上自民党の予備軍として、国対政治により、手なづけてしまうというやり方にあった。

 このやり方は、田中角栄によって完成された。それと同時に、自民党は田中派すなわち、党人の親中派と、福田派すなわち、官僚の親米派の二派に分断され、党内を二分する抗争を生んだ。いわゆる、40日抗争だ。

 現在の政局の中心は小沢VS安倍といわれているが、私は違うと思う。真の政局とは何なのか。それは小泉VS小沢という福田VS角栄の愛弟子同士の40日抗争の最終決着なのだ。
 安倍の去就など、政局的には全く意味は無い。あくまで、地方名望家の経世会VS都市型政党清和会なのだ。

 40日抗争の時点で角栄と福田はそれぞれ新党を作っていても全く不思議はないほど、関係は悪化していたのだ。
 逆に言えば、福田の敗因は離党に踏み切れなかった弱さだと考えられる。

 この点は、実は、自民党が、戦前の二大政党である、政友会と民政党の残党および、結党当初の自民党は吉田派・反吉田派、党人派・官僚派、戦前派・戦後派など複雑な人間関係、思想対立の要素が絡んだ呉越同舟により結成されており、決して磐石であるとはいえなかった事を理解する必要がある。
 簡単に言えば、自民党とは、財界とアメリカの資金と支援で結成された、上記の寄り合い所帯、すなわち、結党そのものが連立政権だったのだ。
 この点につき、保守合同した当時、仕掛け人の三木武吉は自民党について「10年持てば」と言い、あるいは、松村謙三等は「30年後に崩壊する」と予想した。

 だが、日本経済の急速な成長やいわゆる「政・官・財」の癒着構造、派閥などによる役職・資金配分のシステム擬似政権交代などに支えられる形で時を追うにつれてその政治的基盤は次第に強化されていった。
 これは、基本的に経済が右肩上がりで、税収もそれに比例することを前提にして、その分配システムが機能している限り、上記の連立政権は支えていけることを意味する。しかし、80年代以降の赤字財政やゼロシーリングといった、「パイが減っていく」すなわち縮小均衡路線の中で、自民党は求心力を失っていく。この流れが、90年代以降、自民党が単独で政権を担えなくなった最も大きな理由だ。

 現在の抗争においても、自民党で権力闘争に敗れた田中派は民主を乗っ取り、角福戦争の最終決着をつけようとしている。
 これが、現在の政局の根幹だ。すなわち、過去半世紀の政局とは、社会党や共産党は全く蚊帳の外であり、実は角福戦争、更に穿った見方をすれば、戦前から続く政友会VS民政党を継続しており、現在、その最終段階にあるということだ。

 すなわち、政友会VS民生党という、戦前の二大政党が、経世会VS清和会と形を変えて継続しているだけなのだ。その対立軸の根幹は「地方VS都市」だ。

<参考>

------------引用--------------

「40日抗争(40にちこうそう)は、1979年10月7日に行われた第35回衆議院議員総選挙における自民党敗北から、11月9日の第二次大平内閣誕生までの約40日間に起きた自由民主党内の派閥間対立・派閥抗争。自民党史上最も深刻な対立と言われる。

10月7日の選挙で自民党は248議席しか獲得できず、前回1976年の任期満了による第34回衆議院議員総選挙の獲得議席249議席を下回った。1976年当時党総裁だった三木武夫は選挙結果を受け辞任、総辞職に追い込まれただけに、当然の如く大平正芳総裁への責任を問う声が上がった。しかし大平は田中角栄の支えもあり、続投を表明。その
ため、大平政権下で反主流と化していた福田派、中曽根派、三木派、中川グループは態度を硬化させた。主流派の大平派と田中派木曜クラブは中道政党との連立政権を模索し、反主流派は最終手段として自民離党、新党結成を画策するなど、党内は修復不可能なまでに分裂した。

分裂のため選挙が終わっても新たに国会を開き内閣を組閣することが出来ず、この結果総理大臣指名選挙において同じ自由民主党から大平正芳と福田赳夫という二人の内閣総理大臣候補が出現。決選投票にまでもつれ込み、僅差で大平が指名され、40日抗争は一応終結した。」

------------引用--------------

 この点、小泉前首相は、郵政解散に見られるように、政友会系の支持基盤である地方を潰し、よって伝統的な自民党と地域との結びつき、組織を破壊した。(地上戦崩壊)

 そして、小泉が指名した安倍が、あまりに指導力や統率力が無く閣内すらまとめきれず、国民との信頼関係を破壊した。(空中戦崩壊)

 自民党にとって、地方組織の破壊は、致命的だ。簡単に言えば、農民や漁民を切って、堀江や村上のようなマネーゲーマーのための政党になってしまった。

 会社にたとえて言えば、調子いいだけで既存顧客をおろそかにし、資産を食いつぶしたバカ社長と、バカ社長に指名され、自分の思想に凝り固まって、顧客のニーズに応えられなかった無能ボンボンが会社をガタガタにしたわけだ。

 この点、安倍は武田勝頼や豊臣秀頼に通じる。ボンボンの二世であり、政治的経験が絶望的に不足しており、致命的に政局感がない。

 小泉の安倍指名とは、つまり、ワンマン社長が情実で後任を決めるのと全く一緒だ。その意味するところは、在任中の不正を暴かれないように、安倍を防波堤にすることにある。

 ここまでを要約すると、日本の保守政党とは、元々二大政党だったものが、戦後の一時期、米ソ冷戦構造を背景にして「特別に合同」していただけというのが真相であり、本来の姿に復帰するための、一里塚が今回の参院選だ。

 その際の対立軸は上述のように「都市VS地方」なのだ。これは、古今東西を問わず、保守政党の中での根源的対立軸だ。

 民主党の小沢代表は、この点をよく理解しており、旧来の自民党の支持基盤である、地方を優先的に落としにかかっている。その際のキーワードは「生活であり年金」だ。
 この点、憲法を争点にするなど、頓珍感な事をのたまっていた安倍首相とは政治的センスが全く違う。

 更に、安倍内閣は、小泉前首相ですらできなかった、いわばタブーである二つの改革をやろうとしている。

 一つは社会保険庁の解体と民営化。
 もう一つは、公務員の天下りの改革だ。
 これまで各省庁の官房長が握っていた天下り斡旋の権限を奪おうというのだ。
 これこそが、今、安倍政権が非常に窮地に立たされている最大の原因だと思う。

 安倍内閣は、社会保険庁を解体して、一度全員クビにして、民営化すると言っている。
 社会保険庁の役人というのは官僚だ。
 官僚というのは決してクビにならない、決して倒産しない、さらに天下りできるという、非常に安定した身分だ。それを「解体!」と言った。

 だから、社会保険庁がこぞって、いわばクーデターをしかけたのだ。

 つまり、社会保険庁の年金がめちゃくちゃな状態であるということを、社会保険庁自らが広めたということだ。
 社会保険庁の年金がめちゃくちゃな状態で、消えているのか、宙に浮いているのかすらわからなくなっていることを、社会保険庁は厚生労働省や官邸に一切報告しなった。

 もう一つが天下りだ。
 渡辺喜美行革担当大臣が提示してこれからやろうとしている「官民人材交流センター(新・人材バンク)」は、官僚の天下りの権限を官房長から取り上げるものだ。
 この人材バンクでは、各省庁から人を集めるのだけれど、人材バンクに集まったメンバーは自分の省庁の人間は一切扱えない。
 また、天下り先の多くは特殊法人で民間の3倍だ。

 今までは、まず特殊法人に天下る。
 天下って2年か3年いてさらに天下る、さらに天下る。
 この最後の天下りまで全て各省庁の官房長が斡旋をしていた。それを全部取り上げて、人材バンクが斡旋する。しかし1回だけでその後はしない。「あとは自分で勝手にやれ」ということだ。

 そして、安倍の最大の問題点は、小泉ですら行わなかった「東京裁判の否定」による、戦前への回帰志向を強烈に持っていることだ。
 これは、彼が岸信介の外孫であることに由来している。
 この点で、アメリカの支持を完全に失い、国民には不安感を与えた。

 すなわち、自民党は小泉政権で竹中の登用や郵政民営化に見られるように完全に国際金融資本の走狗と化してしまい、従来の支持基盤である地方組織をガタガタにして、切り捨てた。
 その後、安倍政権は保守政権の基盤である公務員についても解体しようとした。国際金融資本の狙いである、「地方と官僚の弱体化」による、植民地支配のためだ。

 天下りがなくなれば、官僚は在任中から国際金融資本の走狗と化すのは間違いない。地方が弱体化していけば、農村の株式会社化による運営がなされ、米は投機の対象になる。

 つまり、私が過去のコラムで何度も力説してきたことだが、日本は15世紀以来、常に国際金融資本との緊張関係により、政治体制が決められてきた。
 55年体制下において、収賄や天下りや談合を必要悪として、「税金が国内で循環するシステム」を構築し、膨大な中間層と政官業の鉄のトライアングルにより、国際金融資本に対抗するシステムを構築してきたのだ。

 この点のバランスが小泉政権で崩され、税金が地方や業界ではなく、国際金融資本へ還流するように変更され、地方は切り捨てられた。
 この点が実は最大の問題なのだ。
 要は、日本は国際金融資本との間に間合いを取る必要がある。
 それをとった江戸幕府の鎖国や昭和後期の40年間の55年体制は一応の平和と繁栄を達成した。

 現在起きていることは、日本が国際金融資本に操られた戦国時代後期や太平洋戦争前夜と同じだ。ここを理解すれば、日本人がとるべき手は一つしかない。
 それは、民主党に政権をとらせ、民主から左派を追い出し、その上で、真の保守政党として育成する。小沢の狙いはそこにある。
 だから、今は左派と強調して、改憲論を封じ込めたのだ。英断といっていい。

 江戸期と昭和後期に共通する特徴は庶民が豊かになり、中間層が増大したことだ。年金や税制その他あらゆる政策が中間層を増やすことに向けられた。これが、自民党長期支配の根幹だった。
 現在、この点が大きく崩れ、日本は格差社会へと進み、アメリカのようになってしまった。後に来るのは、国際金融資本の収奪のみだ。

 民主主義とは、本来的に、国際金融資本が当該国を乗っ取るために導入させたシステムなのだが、日本人は、英知を駆使し、その手には乗らなかった。しかし、小泉、安倍という、高山右近により、その点が崩された。私が二年前の郵政選挙の後に書いたコラムを再掲するので、読んでもらいたい。

<参考>
------------引用--------------

 世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL68
 江田島孔明


 今回は、総選挙の結果についての考察をしたい。

 まず、私が前号で予想したとおり、自民圧勝という結果に終わったのは、いくつか理由があると考える。民主党が自民の分裂を願って郵政民営化法案に対案をださなかったことが、国民の目から見て、「逃げ」に写ったことも理由のひとつだろう。

 しかし、根本的な理由は、小泉首相のとった、「反対派に対する刺客」に見られる、「コロシアム型選挙に国民が熱狂」したことだろう。すなわち反対派のリンチ(粛正)に対して国民が興奮を覚えたということだ。これは、議会制の歴史を古代ローマに遡って考えて見れば、容易に理解できる。

 ローマ帝国が国民を統治した道具は「パンとサーカス」だった。この二つを上手に使えば、民衆の不満をはぐらかすことが出来る。奴隷であっても(自由はないけど)食べられる。サーカスの出し物は、「剣闘士たちの命を懸けた戦い」と「戦車競馬」。市民の好戦的な雰囲気を煽り、それが皇帝の支持に繋がった。

 民衆はパンに群がり、サーカスにウツツを抜かし、堕落した。
 共和主義的な国家意識は崩れ、道理は忘れられた。活力を失ったローマ帝国は内部から崩壊する。“パンとサーカス”は繁栄と退廃の象徴だった。

 フランス革命や20世紀のドイツにおいても、「反対派の粛清」を「改革」という美名のもと推し進め、民衆は狂喜した。

 民主制や議会制度とは、「民衆の理性」を前提として、初めて機能する。民衆が理性を失い、血の生贄に興奮し、パン(生活)とサーカス(生贄)を求めるようになると、それは容易に「衆愚」から、「最悪の独裁」に繋がることは歴史が証明している。民主制度とは、そのような脆さや危険性を兼ね備えているのだ。

 このような側面をもつ「民主政治」は、プラトンやアリストテレスによって「悪政」と評価された。2400年前、プラトンが理想郷を夢見たのは、それほど現実が疲弊していたからだ。

 祖国アテネは、古代直接民主政治のピークだった「ペリクレス時代」をちょうど終えようとしていた。ペリクレスが病死し、衆愚政治と呼ばれる政治的混沌が訪れた。紀元前404年のペロポネソス戦争でスパルタに降伏した。5年後、師のソクラテスが愚かな謀略に毒杯を仰いだ。

 プラトンの名著「国家(Politeia)」は、こうした祖国の没落を見守りながら出した理想的代案(イデア)だ。 「ポリテイア」とは、「ポリス(Polis・ギリシャ都市国家)の理想的姿」という意味である。

 理想的モデルは「哲人政治」だ。プラトンは、人間と都市国家を3つのグループに分類した。理性が優れた人間は統治階級の哲学者になり、意志が卓越した戦士は軍隊を構成し、欲情しかない一般人は生産階級にならなければならない。

 知恵が優れた子供は幼いころから別途の英才教育を受ける。最初は神話を学んで育ち、音楽と体育、そして数学と天文学を習う。その中で選抜された優秀グループが弁証論を学んで哲学を研究し、50歳を越えてから順番制で統治する。彼らは私利私欲に陥らないため財産と家族までも共有する。エリートは「選抜された者」だ。

 想像可能なエリート主義政治哲学の極限形態である。本来、人間は生まれながらにして資質が異なる。プラトンは劣等な者が支配する社会では、正義が具現されないと判断した。

 調和した社会、最大多数の幸福のためには、最も優れた者が統治してこそ適切である。実際にスパルタはエリート主義国家だった。病弱に生まれた子供は捨てられた。7歳から集団生活をして軍事教育を受け、還暦になるまで現役軍人として服務する。その少数精鋭エリート軍事集団がアテネを滅亡させた。

 しかし、現代ではなぜ民主主義制度は最良の政治形態なのだろうか。

 それは絶対主義を打倒したJ.ロックやJ.J.ルソーによる近代民主主義思想によるものである。

 しかしフランス革命の挫折の後、保守主義体制が生まれたため、19世紀になると人々は再び民主主義を退けてしまった。そして、民主主義は海を渡り伝統的制度がなかったアメリカで発達し、民主政治が花開いた。
 アメリカは民主主義スローガンに掲げて次々と戦争で勝利を揚げると、民主主義思想は一斉に全世界を駆け巡り勝利者のシンボルとして浸透していった。

 もともとアメリカは多民族国家だったため自由主義思想が根付いていた。こうして、アメリカによって「自由主義思想」と「民主主義思想」が共存する関係が認められるようになった。

 現代の民主制とは、国民が選んだ代表者により政治が行われる「間接的民主制」である。これは古代の民主政治との決定的な差である。
 古代は小さな国家が多かったので、市民が直接的に政治に参加でき、「リーダシップや大衆の無関心」などは存在しなかった。政治を国民自ら動かせるのであるから当然のことである。

 それに比べ、現代は一国家の規模が大きく人口も多いので、もはや直接民主制は不可能であり、自分たちの代表者を送り出すことしかできなくなった。こうして、19世紀の国家は、代議制民主主義、つまり「間接民主制」に基づく議会政治が展開されるようになった。

 そして、この様な民主主義(間接民主制)は、「独裁と表裏」の関係にあることを前号で述べた。アメリカは、この点を熟知しており、憲法で大統領の3選禁止と、「議会=立法府」と「行政府」の明確な分離を担保している。

 「議院内閣制」をとる日本では、このような担保が全くなく、議会の多数派が首相を選出し、大臣(行政府の長)の大部分を国会議員(立法府)から指名するため、両者の明確な分離はないことになる。

 すなわち、国会の多数派が独裁者に支配されたら、立法と行政の2権を、特に首相は憲法上の任期なしに、支配できるのだ。それが、今回の小泉政権で達成されたということ。

 このことが何を意味しているか、保守派は分かっているのか。つまり、小泉首相、もしくはその後継者は事実上、「何でも可能」だということだ。人権法案に反対していたいわゆる保守派が、多数刺客を送られ落選したことを見ても分かるが、確信犯的親中派が小泉首相の後継者になった場合のことを想像してもらいたい。憲法はこのような独裁者の出現を抑止するために様々なチェック機能をもっていたのだが、それすらも無に帰す効果がある。

 思うに、人間の生き方とくに政治のあり方について老子思想は「謙虚」を強調する。60章には『大国を治むるは小鮮を烹るがごとし』という言葉がある。「大きな国を治めるためには、小魚を煮るように細心の注意を払わなければならない。謙虚に静かに政治を行うべきであり、無理をしてはならない」という意味である。

 逆に、大国を治めるのに無理をした結果、どうなるかの例については、近代世界史に枚挙に暇が無い。革命や改革と称して反対派を「粛清」することを正当化してよいものか、その結果がことごとく、独裁者の登場と悲惨な末路(ナポレオン、ヒトラー、スターリン、毛沢東、ポルポト・・・・)に終わっている近代の世界史を参考に、今一度考え直すべきだ。

 昭和天皇の時代には持っていた、「独裁に対する皇室の抑止機能」も既に失われ、今の日本には「独裁」に対しての無防備さのみが目立ち、古代ローマが「共和制から帝政」に変わっていった過程を髣髴とさせる。民衆は快楽にふけり、皇帝にパン(生活・福祉)とサーカス(刺激的な娯楽・生贄)を求め、義務を放棄した結果が「帝政」と「国家財政の破綻」、そしてゲルマン人の侵入とローマの滅亡なのだ。

 トインビーが言った「自己決定力」を失った民族として、まさにローマは滅んだのだ。

 今回の総選挙で、無党派の「何かわからないが、小泉さんに任せた」という有権者が多かった。とんでもない勘違いだ。民主主義とは、有権者が責任者なのであり、政治家に任せるのではなく、「政治家を監視」しなければいけないのだ。すなわち、有権者が理性的判断と自己決定力を保持しなければならない。
 ここが理解できない圧倒的多数がワンフレーズと生贄の血祭りに興奮したというのが真相だろう。

 小泉首相のやり方である、支持率が下がってくると政敵をあぶり出し、リンチにかけて殺していく手法(粛正)に熱狂していては、まさに、20世紀初頭のドイツ人や古代ローマ人を笑えない。

 小泉首相のやっていることは「改革」などではなく、森派、財務省、アメリカの3者の利益のため、反対勢力(橋本派、亀井派とその利権としての道路族や郵政族)を駆逐(粛正)しているだけだ。

 ただの利権をめぐる自民党内部抗争を、「改革」と呼んでいるだということを理解する必要がある。その証拠に、大蔵族たる小泉首相は、政府系金融機関や財務省の改革は一切口にしない。
 むしろ、橋本内閣のときに金融庁を分離された財務省は金融庁の吸収を狙っており、それが達成されるかもしれない。
 さらに、郵便局職員をまるで悪者であるかのように仕立てあげ、真の悪である財務省所管の財政投融資で財政を破綻させた「財務(旧大蔵)省の責任」を全く追及しない問題のすりかえである。

 日本人の知的水準の低下の傾向は甚だしいが、今一度冷静に考えてもらいたい。日本人にはそれができると信じる。 以上

 (江田島孔明、Vol.68完)

------------引用--------------

以上
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コメント
この記事へのコメント
見事です!!
僣越ながら、孔明さんの気合いが乗った渾身の記事と評価致します。

「保守」とは何か、考えさせられた記事でした。

思うに、保守とは土着と同義であり、土着とは利権と馴れ合いを生むのです。なぜなら、土地や共同体がそういうものであり、人は生きる以上土地や共同体から離れられない(できるとしても、そのためにはユダヤのように他社から容赦なく収奪しなければならない)からです。

その利権と馴れ合いを排除したナショナリズムは、所詮仮想に過ぎず、国際金融資本が国民国家を操るイデオロギーでしかありません。

日の丸や君が代を神聖視しながら、ミンエーカやコーゾーカイカクに熱狂した人々は、保守の意味をもう一度学び直すべきです。

カイカクが推進されようと、美しい国が出来ようと、あなたたちにお鉢は回ってきやしないのだから。
2007/07/29(日) 10:26 | URL | ろろ #2jSsyQuk[ 編集]
構造改革路線とはフランス革命と同じ効果を生むことは周知の事実です。フランス革命すら負の面が見直されつつあり、現在、改革という言葉の危険性にも、気づくべきでしょう。あの時は理性の神がもてはやされました。

天も荒れてきました。この荒天は地霊の怒りです!!

というわけで、選挙区は共産田村、比例は青木愛にしてきました
打倒自公のためのベストな選択と自負します
2007/07/29(日) 14:26 | URL | 孔明 #-[ 編集]
青木愛って女子大生アイドルだったよね。トゥナイト2懐かしいな。
2007/07/29(日) 14:43 | URL | アルキメデス #z2xLwfM.[ 編集]
東京都の皆さん! 共産田村が当選すると、公明を落とせるだけでなく党首討論会に共産・志井が出れるようになり、 阿部を効率よくやっつける!!!
2007/07/29(日) 15:14 | URL | 孔明 #-[ 編集]
国家と国民のささやかな繁栄と平和を願いつつ、投票して来ました。

選挙区 田村  
比例 維新政党・新風

2007/07/29(日) 15:53 | URL | 流星 #-[ 編集]
本論、拙ブログで引用させていただきました。

重要なことは
1)官僚が国際金融資本の走狗となることを止める
2)地方の弱体化と農業の株式会社化を止める
以上の2点ですね。

そして次に考えるべきことは、官僚や農林水産業に関わる自営業者自身が『内側』から現状を変えていく、きっかけや環境を用意することだと思います。

小沢氏にその力があるか、これまで以上に「監視」が必要ではあります。
左派の無抵抗主義者や国際派を気取る嫌日バカ、コンプレックス丸出しの醜いエゴ集団(在日・レズ・etc.)をどこでどのように切り離すのか、お手並み拝見です。

さて、この参院選中にまたアメリカ発の経済崩壊が報じられてますね。

NIKKEI NET 「東証大引け・3日続落 下げ幅一時500円超、銘柄の9割下落」
http://www.nikkei.co.jp/news/market/20070727m1ds0iss1627.html

原田武夫国際戦略情報研究所公式ブログ
http://blog.goo.ne.jp/shiome
>>>>>>>>>>>>>>>
●急激な円高を踏まえて、日本の株式マーケットは急落。
 本日(27日)午前現在、平均株価は400円を超す下げをマークしています。
●これに追い打ちをかけるのが、焦点である「参院選」。
 表向きの行動が混乱する中、蓋を開けると週明けに大激動となることが
 明らかになってきました。
<<<<<<<<<<<<<<

アメリカ経済をぼろぼろにしつつ、日本を買収する作戦はいよいよ本格化しそうです。

危険水域はひたすら続きますね。

地霊の怒り、感じます。
2007/07/29(日) 18:09 | URL | banabuna #uWstiZRU[ 編集]
引用ありがとうございます。日本における究極の改革とは地霊によりなされます。つまり、戦争や地震その他天変地異による体制のリセットです。日本史は定期的にこれをやっています。そろそろかと・・・
2007/07/29(日) 18:41 | URL | 孔明 #-[ 編集]
地霊の怒りが・・・
  東京はものすごい雨です。八百万の神様たちが怒っていらっしゃいますよ、ほんとに。

  出口発表&開票速報が出始めましたね。毎日によると、自民は40議席割り込む可能性が大とのこと。

  あとは都市部での戦いですね。愛知、新潟を初めとして、人口の多い複数区はトップ以外の座を巡ってもつれそうです。

  私も選挙区で投票した共産党ですが、比例ですでに2議席取っています。あと2議席で法案提出権・議院運営委員会での理事参加権・党首討論権が転がり込んできます。こちらも焦点になるかと。

  そして、何より新風の議席は・・・。
2007/07/29(日) 20:35 | URL | ろろ #2pDzSWe2[ 編集]
民主党圧勝ということで、これで未来の日本が少しでもよくなればいいなと思います。
第1段階の民主の勃興が起こった今、次は民主の再編が来なければ画餅の餅になってしまいそうですね。
2007/07/29(日) 23:09 | URL | マハルバル #mQop/nM.[ 編集]
IT土方の私は労働者として共産党に2票投じて参りました。

大敗にもかかわらずアベシは続投を表明したようで、自民党をぶっ壊す路線は益々加速するようですね。善哉。
2007/07/29(日) 23:17 | URL | Yam #-[ 編集]
生活に密着した議題出した方が選挙勝てるね。
衆院選のときも年金問題だしたら勝てただろうな、と思うくやしい。

しかし年金選挙の絵図書いたのは国際金融じゃないだろうか?
2007/07/30(月) 00:11 | URL | 大澤 #-[ 編集]
東京裁判の否定をする人が、何故国際金融の手先になるのか。その辺が良くわからないので教えてもらえないでしょうか?戦前回帰願望ということは、つまり戦前の方が日本支配層と国際金融が、ぶっとくつながっていたということなんでしょうか?
2007/07/30(月) 04:39 | URL | ひな #-[ 編集]
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※検索サイト・ランキングサイト等より訪問しております為、
重複してのご案内になりましたらお詫び申し上げます。


2007/07/30(月) 04:56 | URL | タイムブログランキング #-[ 編集]
民主比例の金と尾辻は落選しましたね。見事な日本人のバランス感覚です。これでいいんです・
2007/07/30(月) 07:17 | URL | 孔明 #-[ 編集]
アメリカの指示により
小沢が北京ダックのように太らせ、小泉が料理し、アメリカに差し出した。
やってる事は逆だが、米の思惑通りに動いたということで、この2人に違いはないと思う。
http://blog.goo.ne.jp/sinji_ss/e/cfae6e2fa55379f912ddd6e54a402ef0

ニューヨーク市立大霍見芳浩(ブッシュの担任教授としてtvで見た人も多いでしょう)がよく言っていたことだが、「小沢レバー」として米の走狗だった人です。現民主党の頭は。

>民主党に政権をとらせ、民主から左派>を追い出し、その上で、真の保守政党>として育成する

それはそうなんですが、
小沢も最終的には切らなきゃ、安心できませんわ。僕個人的には。
2007/07/30(月) 16:34 | URL | aa #-[ 編集]
孔明さんとは異なる意見です。ある宗教家に言わせれば、日本の神は儒教に立脚した江戸時代が嫌いで、信長や秀吉を守護していたそうです。安土桃山時代が長く続き、江戸時代の鎖国がなければ、日本は今英国と比せられる強国となっていたそうです。現在進行している抵抗勢力と改革路線の対立への見方も、戦争直後であればともかく、この民主主義と国際化の時代においては国内だけで凝り固まる安定を実現しても世界を視野においた時に通用しないしあまりにスケールの小さな考え方だと思います。これからの時代は、自国だけが幸せならよいという考えでは神仏の守護は得られません。
2007/07/31(火) 00:08 | URL | とと #-[ 編集]
秀頼、近衛文麿、あべしんぞうは日本三大ぼんぼん暗愚宰相として、後世、語り継がれるでしょう。私の敵ではなかったのです
2007/07/31(火) 00:53 | URL | 孔明 #-[ 編集]
>>ととさん
私は神職明階位保持者なのですが、その認識は私が習った神道史とだいぶ違います。
本居宣長も儒教的精神は尊んでいました。(儒教に立脚した思想は否定してましたが)
日本のカミ・・・というよりも神道関連者が江戸時代を嫌ったのは、現物的な話で申し訳ないですが、檀家制度で仏教が強かった部分だと思います。
特に宗教的に江戸時代を日本のカミが嫌ったという話は聞いたことありませんでした。

ととさんのおっしゃりたい本旨とはずれた返信で申し訳ありませんが、神職崩れとしてちょっと気になりましてレスいれさせて頂きました。
2007/07/31(火) 10:22 | URL | マハルバル #mQop/nM.[ 編集]
神仏は敬すべし。頼るべからず
2007/07/31(火) 21:03 | URL | 孔明 #-[ 編集]
初めて投稿させて頂きます。最近こちらのサイトを知り、更新を非常に楽しみに拝読させて頂いております。三輪様や孔明様の記事は大変勉強になり、日々参考にさせてもらっております。
ところが今回の参院選において孔明様の思惑通りに自民が惨敗し民主が勝ちましたが、私が気になるのはやはり石原慎太郎が評しているように、「私は彼を評価しません。あの人ほどアメリカの言いなりになった人はいない。」「日本をアメリカの経済奴隷にしたのは金丸・小沢」といった小沢に対しての大きな不安です。http://www.sensenfukoku.net/mailmagazine/no41.html
また最新号のWILLにおいても「小沢総理なんてまっぴらゴメンだ」との記事で痛烈に批判しております。本当に民主党に政権をとらせ、民主から左派を追い出し、その上で、真の保守政党として育成する、といったことを小沢自身が本当に考えているのかどうか、結局はアメリカの走狗になってしまうのではないか…という点です。この点つきまして、是非孔明様の見解を頂きたくお願い致します。またそもそも石原慎太郎についての、孔明様や三輪様の評価も是非教えて教えて頂きたく宜しくお願い致します。まだまだ私自身、最近政治に興味を持ち始めたばかりで勉強不足の点が多々あり、若輩者を相手にするのも馬鹿馬鹿しいと思われるかと存じますが、何卒ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。
2007/07/31(火) 22:34 | URL | Nob #wLPMY1Nw[ 編集]
マハルバル様
私が述べたことははあくまで、4次元以上の高次での話です。神道史に出ている説ではありませんし、私が自分で得た神示でもありません。日本の歴史をひもといても、聖徳太子は勿論、楠木正成も上杉謙信も霊能者だったそうです。
2007/08/01(水) 00:04 | URL | とと #-[ 編集]
>とと様
こんにちは。おっしゃっている意味をつかみかねていまして…4次元以上の高次とは、どういう意味でしょうか?よろしければその説を述べられている”ある宗教家”の方をお教え願えませんか?著書があれば私も読んでみたいのですが。
2007/08/01(水) 08:27 | URL | 名無しマヘル神信者 #GsbZZxQM[ 編集]
むずかしいですね。この世界は。いずれにしても、我々は(日本人のことですが)我々の国益になる(できれば根っこと中枢)ことを一つでいいから、国レベルで確立しなければならない。それだけです。それに向かって進むしかないと考えます。
2007/08/01(水) 20:51 | URL | シガラミッチ #-[ 編集]
>シガラミッチ様
真名様の出番ですね、そう言うのは。

>名無しマヘル神信者
その本危なそうw

>とと様
わかんねですw

>Nob様
>aa様

ああ、猪瀬さんと組んだ人ですね。<石原都知事

構造改革派の最たるお方と、地方を搾取する東京の知事のタッグですが、そう言う人達の言う事を真に受ける方がどうかしてるんじゃないかと。

別にアメリカの言う事を小沢が聞いても良いんですよ。
問題は国際金融資本に日本を切り売りする勢力をどう食い止めるかです。

私はそう言う意味では、石原都知事は危険人物だと思っています。
2007/08/01(水) 22:31 | URL | 三輪耀山 #X.Av9vec[ 編集]
日米関係の理想は織田と徳川の同盟です。徳川は織田の奴隷ではありません。織田にはない、野戦能力を三河武士がもっていたからです。

防衛庁が哨戒機と輸送機を国産しました。アメリカからの独立はもう少しのところにきてます。それまでは
臥薪嘗胆です。

アフガンテロ特措法、小沢は条件付で、認めるでしょう。彼にはそのy程度の戦略はあります。イラクのほうは延長しないでしょうが。
2007/08/01(水) 22:52 | URL | 孔明 #-[ 編集]
孔明さん
>防衛庁が哨戒機と輸送機を国産しました。

  地上攻撃機と空母はどうですか?とりあえず、来年退役のキティホークを買い取るというのもありかと。
  地上攻撃機があれば、核開発は伝家の宝刀として温存できると思われます。
2007/08/01(水) 23:04 | URL | ろろ #2pDzSWe2[ 編集]
キティーホークを災害対策の洋上基地という名目で調達することも必要ですが、それ以上に私がほしいのはアメリカのトップ0.1%の理系の天才です。こいつらが原子力やインターネットやアポロを実現したんです。究極の戦略兵器は優秀なブレインつまりソフトです
2007/08/01(水) 23:34 | URL | 孔明 #-[ 編集]
孔明はいったいユダヤの敵か味方かどっちなのだ
>民主主義とは、本来的に、国際金融資本が当該国を乗っ取るために導入させたシステムなのだが、日本人は、英知を駆使し、その手には乗らなかった。しかし、小泉、安倍という、高山右近により、その点が崩された。私が二年前の郵政選挙の後に書いたコラムを再掲するので、読んでもらいたい

そこまでわかっているならなぜ「ランドパワーとシーパワー」などというユダヤの作った「山賊と海賊の物語」を採用するのか???
あまえは日本をどうする気だ?
2007/08/02(木) 03:18 | URL | nanasiさん #L1x6umnE[ 編集]
>ななしさん
>そこまでわかっているならなぜ「ランドパワーとシーパワー」などというユダヤの作った「山賊と海賊の物語」を採用するのか???

分類用の類型として凄く適当だからじゃないんですか?

>あまえは日本をどうする気だ?

失笑w
2007/08/02(木) 07:29 | URL | 三輪耀山 #X.Av9vec[ 編集]
敵か味方かって難しいですが
最近、どこにもトラバが通らないですね。
http://actualgeneration.blog46.fc2.com/blog-entry-31.html

私も新風にも入れたんですが、心の平静は遠そうですね。
地震は来るし、台風は来るし、次は浜岡かしら・・・
三輪さんも、身辺にお気をつけください。
マッコイさんも無事ならいいんだけど。
2007/08/02(木) 16:13 | URL | One of Three #-[ 編集]
>One of Three様
見過ごしておりました。
最近うちもトラバ飛びません。

諦めの境地にありますね。
いろいろ送ってくださる方々に申し訳ないのですが、こればかりはどうにもならんですね。

ちなみに心の平静については全く同感です。
2007/08/03(金) 22:05 | URL | 三輪耀山 #X.Av9vec[ 編集]
世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL165
    
                           江田島孔明

<参考>
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http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/8008/MartinNiemller/MartinNiemller.htm
なぜナチスを阻止できなかったのか-マルチン・ニーメラー牧師の告白-
 
 ナチスが共産主義者を攻撃したとき、自分はすこし不安であったが、とにかく自分は共産主義者でなかった。だからなにも行動にでなかった。次にナチスは社会主義者を攻撃した。自分はさらに不安を感じたが、社会主義者でなかったから何も行動にでなかった。
それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃し、自分はそのたびにいつも不安をましたが、それでもなお行動にでることはなかった。それからナチスは教会を攻撃した。自分は牧師であった。だからたって行動にでたが、そのときはすでにおそかった。
-----------------------------------------------------

今回は、参院選の意味と今後の政局を予想してみたい。

まず、今回の参院選結果、「自民党惨敗」の意味を総括すると、自民党の支持基盤である地方1人区で負けていることがわかる。これは、小泉改革と郵政選挙の影響だ。

小泉元首相の改革とは、自民党の従来の支持基盤を破壊し尽くして、自民党を都市住民の支持すなわち、無党派の風便りの支持なくしては選挙に勝てない体質にしてしまった。

郵政民営化の次は農協や漁連の民営化や労組や日教組解体に繋がる事は明白であり、その点に、地方が激しく反発し、民主党に走ったといのが真相だ。言い方を代えると、今回の選挙の意味とは安倍政権が目指す上記団体を全て潰した上での「1940年国家総動員体制」への道への否定なのだ。

これは、要するに、郵政選挙の勝利自体が、今回の敗戦の原因といえる。郵政選挙とは、それほど、自民党の支持基盤を徹底的に破壊した。

前号でも述べたが、小泉改革の本質が、「国際金融資本による日本収奪」を目的とし、彼は織田信長がそうであったように、国際金融資本の代理人であったということだ。信長の路線は家康が否定したように、小泉改革も、今回の小沢の地方行脚で否定された。これは、日本史の核心に関わることなので、詳述したい。

16世紀以来、日本にとっての最大のリスクとは、実は、国際金融資本即ちシーパワーの侵略と大陸のランドパワーの侵略の角逐の中で、常に、存在してきた。大陸のランドパワーについては、渡洋攻撃能力をもっていなければ、それほど危険視する必要はなかったが、シーパワーは常に日本を上回る海軍力や技術を保持していたため、最大の脅威となっていた。

そこで、日本の先人たちは、「シーパワーに学びつつ、国体の保持に関しては、ぎりぎりのところで、常にシーパワーを拒否」してきた。これが、江戸時代の鎖国であり、明治維新であり、戦後の55年体制の意味だ。

この極限の交渉による微妙な薄氷の上での緊張関係が16世紀以来の日本史を根本的に規定していったと言っていい。

小泉氏は、構造改革の名の下に、55年体制すなわち贈収賄や談合や天下りをコストとし「政官財のトライアングルで税金を国内に還流し、外資を拒否」するという微妙なバランスを徹底的に破壊した。

その象徴が郵政民営化であり、労働者派遣の全面解禁であり、三角買収の解禁であり、公共事業の大幅な削減なのだ。

つまり、国際金融資本の都合に合わせて、使い捨てにできる労働力と資本と日本経済の基盤である会社を提供したことになる。

小泉氏の失敗は、外交でも顕著だ。それは、2003年、アメリカがイラク戦争に走った際、無批判にそれを支持したことだ。イラク戦争の結果は私が何度も指摘してきたように、泥沼の内戦が続いていて、終息の気配がなく、アメリカの抱える最大の不良債権となっている。

これは、地政学的見地から分析すれば、当初から予測できたことだ。であれば、日本は中立を守るべきであり、仮に日本がそのような態度を鮮明にしておれば、アメリカのイラク侵攻は別の形を取った可能性もある。

このように、小泉政権と続く安倍政権で、日本は完全にアメリカに従属し、金も人も自由に供出させられることと成った。安倍政権は集団的自衛権の解釈変更による、自衛隊の米軍補完部隊(州兵)化へ先鞭をつけようとしている。日本の究極の植民地化が進んだということだ。これは、戦後のどの政治家も行わなかった事だ。万死に値する売国行為といっていい。この流れの先には、日本が国際金融資本に乗っ取られたアメリカの二の舞になるという最悪の結末しかない。

<参考>
-------------------------------------------------------
http://npslq9-web.hp.infoseek.co.jp/sls154.html

イスラエルの安全保障は、アメリカに依存していた。しかし、米軍の中東でのプレゼンスは、イラク戦争で大きく傷ついた。そして、重要な点は、米軍自体が、政権批判的になり、反イスラエルになったことだ。これでは、イスラエルを支える勢力は全く存在しないことになる。

 国際金融資本は「イラク戦争」という大博打に敗れた以上、アメリカにおける、反国際金融資本感情の高まりも抑えきれないであろう。だから、彼らは、対日進出を急いでいるのだ。

 戦略を考える上で、最も重要な点は、常に、最悪の事態を想定する事だ。現在考えなければいけない「最悪の事態」とは、アメリカにおける、「ユダヤVS反ユダヤの内戦勃発」だ。911以降、この可能性は常に存在し、それを外征でしのいできたというのが真相だ。(中略)

そして、分裂の最も大きなものは、米国における「資本と軍の分裂」であろう。両者の利害は第二次大戦において、米国が重要産業を全て軍事中心に振り替え、産軍複合体を樹立した時点では一致していた。すなわち、大恐慌以来の経済低迷を回復させる手段として、軍事への傾斜生産という方式をとり、それで景気が回復したのだ。

 しかし、戦後、この構造がアメリカを蝕んでいく。すなわち、不断の公共事業としての戦争がないと、産軍複合体を維持できないという矛盾に直面したのだ。ここに、イスラエル防衛とドル価値の担保としての中東原油利権支配という要因が絡んできたため、アメリカの国家戦略は大きくゆがんで来ることとなる。その到着地点がイラク戦争という訳だ。(中略)

 この様に考えると、イラク戦争の敗戦で、アメリカは国家戦略を大恐慌時代以前、すなわち、「モンロー主義の時代に戻る」可能性が高いと予測される。何故なら、アメリカという国は、実は南北アメリカでブロックを作り、鎖国することも可能なのだ。

 そして、アメリカの保守派や原点(ピルグリム・ファーザーズ)は、欧州を嫌って渡米した点をみてもわかる様に、伝統的に孤立主義者であった。第二次世界大戦以降、国際金融資本に乗っ取られ、世界(主に、中東と中国)に干渉していただけなのだ。

 この様に考えると、安倍政権が進める「集団的自衛権」の議論が、実はアメリカの国家戦略と結びついている点も理解できる。アメリカ単独で世界の覇権を維持できないことが明確になったのだ、「日本に負担」させようという事だ。


今回の選挙結果は、このような、売国路線に対し、地方を中心に「No」を言ったということで、民主党が支持を集めたのは、その結果にすぎない。簡単に言えば、国際金融資本と間合いを取るために、民主を勝たせる必要があったのだ。

安倍政権のファシズム体質は小泉政権時代、反対派を刺客を立て追放するという、純化路線の結果、党内が小泉チルドレンに代表される茶坊主で占められたため、強行採決連発で安倍色の強い法案を次々に成立していったことでも分かる。

もし今回の選挙で、自公政権が勝利していれば、最悪のカルトに裏打ちされた国家総動員体制という、1940年体制が、より悪質な形で復活していただろう。国民はその危険性を見抜き、安部を拒絶したとみるべきだ。

これで、構造改革路線は頓挫し、反革命が顕著になるであろう。古今東西を問わず、行過ぎた改革には反動がつきものだ。例として蘇我氏に対抗した物部氏や、フランス革命後の神聖同盟など。

今後の政局については、民主党の主導になり、自民党は防戦一方になるであろう。何故なら、郵政解散により清和会純化の結果、小沢に対抗できる田中派の流れを汲む、「政局を作れる政治家」が野中を最後に死滅してしまったからだ。

後に残ったのは政局という点では小沢に遠く及ばない政治家ばかりであり、恐れるには足りない。

信長に比肩されることが多い小泉氏を信長になぞらえるとよく分かる。信長が佐久間や丹羽といった譜代の重臣たちを次々に切ったため、織田家は信長死後、あっという間に秀吉に乗っ取られ、廃れてしまった。独裁者は一代限りであり、独裁者の継承など、不可能なのだ。郵政反対派という綿貫や平沼といった譜代重臣を次々に切った以上、自民党も同じだ。

反対派に次々と刺客を立て、駆逐するやり方は一時の興奮をさそい、劇場型の勝利を呼び込めても、旧来の支持層を失うという意味で、劇薬だし、二度目は無い。

安倍首相はここを理解出来ていない事が致命的だ。国民は安倍と一緒に痛みに耐え続けることは受け入れなかった。自分たちだけが痛みを味わわされていると考えた。小泉の時とは逆に自分たちとは敵対するサイド(政府・官僚)に安倍を位置づけた。「あれ?なんか思ってたのと違うな」と国民が感じたきっかけは郵政造反議員の復党だろう。安倍はこの問題を過小評価した。国民を味方に付けた小泉改革の「要」の部分を全く分かっていなかった。国民よりも身内の議員の方を向いていると国民に感じさせてしまった。

 だから最初に些細な閣僚の失言や事務所費問題が表面化した時、国民は安倍の味方をしなかった。そして国民が内心安倍寄りでないことがわかるやいなや、安倍政権に対する粗探しが一斉に始まった。なんだかんだといっても国民に支持されていた小泉に対しては起きなかったことだ。そんなことをしてもなんら小泉のダメージにならず、逆に粗探しをした自分の方が国民から叩かれるのが目に見えていたからだ。国民が心の底で望んだから、安倍は些細なミスを叩かれまくったのだ。

 そのような事態になっても安倍は国民の目から身内を庇い続け、国民と対峙する立場を強めていった。年金問題において国民の怒りが爆発した時、もはや国民にとって安倍は共に社保庁と戦う仲間ではなく、怒りをぶつける相手、社保庁の総責任者でしかなかった。

 ここに至ってようやく安倍は、敵は社保庁と自治労であり一緒に戦おうと国民に呼びかけたが、その時はもう手遅れだった。小泉改革で耐えに耐えていた国民の不満が濁流のごとく安倍政権に向かった。郵政造反議員復党は小泉が築いた堤防に穿たれた最初の穴だったのだ。

今後の政局の焦点は、アフガンテロ特措法の延長と10月の郵政民営化を前にした、見直し法案の提出だ。私が見るに、民主党はテロ特措法は条件付で延長するだろう。これは、国際的な活動であり、インド洋でのプレゼンスの維持という国益的観点からの政策であり、政争の具にすべき事項ではない。

問題は、「郵政民営化反対法案」だ。参院で可決させ、衆院に送り、自民党内の反対派を揺さぶる材料とすることで、解散へ追い込むというのが、小沢戦略になるだろう。その際、隠れ反対派を多数抱えており、小泉が怖くて賛成しただけという手合いが多く、安部に対する嫌悪感を有している平成研や宏池会を抱える自民党がどのように割れるかが焦点となる。まさに、細川非自民連立政権の成立や細川後継の海部VS村山といった90年代初期と同じ政局だ。

<参考>
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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/20070730/20070730_001.shtml
民意は安倍政権を見限った 参院選・自民党大敗 
 第21回参院選挙で、民主党が大きく躍進し、参院の過半数を野党が制したのに対し、自民、公明の連立与党は合計でも40議席台にとどまり、改選議席の3分の1以上を失った。参院での主導権は完全に野党に移る。惨敗と言うしかない。

 安倍晋三首相が率いる政権与党に、有権者が不信任を突きつけたとも言える。2005年総選挙で、同じ与党が大勝したことが信じられないような民意の劇的反転である。

 安倍政権にとって初の本格的な国政選挙となった今回は、有権者に「安倍政治」の審判を仰ぐ機会でもあった。そこでの厳しい評価を、首相は重く受け止めねばならない。

 安倍首相は「改革の責任を果たしていくことが課せられた使命だ」と続投の意向を表明した。しかし、その判断は正しいものだろうか。

 衆院で与党が圧倒的多数を維持していても、参院での過半数割れは、政権運営を著しく難しくする。与野党対決法案はことごとく参院でストップし、予算関連法案の審議が止まると、予算執行も困難になる。

 敗北の責任は、やはりトップが引き受けねばならない。それが筋である。安倍首相は地位に恋々とすることなく、自ら身を引くべきだろう。

 敗因は「年金」だけでない

 当初から、与党の苦戦は予想されていた。最大の争点であった年金問題での有権者の怒りが当然、投票行動に反映されるとみられていた。事前の世論調査では、政府の年金問題対応に60%の人が批判的だったのである。

 「宙に浮いた」あるいは「消えた」年金記録の扱いについて、首相は「私の内閣ですべて解決する」と約束したが、それくらいで収まるような反発のレベルではなかったということだ。

 首相は選挙中、社会保険庁を悪者にし、その「解体」で年金健全化を演出しようともした。だが、これは逆効果ではなかったか。不始末したこの手が悪いと自らの手をたたくようなものである。責任転嫁に聞こえた。

 選挙結果を見る限り、年金不信は、前回総選挙で自民党に雪崩を打った主婦や若者を野党にくら替えさせたばかりか、自民党支持の多い年配層までそっぽを向かせたようだ。

 加えて、閣僚の「政治とカネ」疑惑と相次ぐ失言も、モラルの緩みと自浄力不足という点で政権を痛撃したはずである。

 複数閣僚の事務所経費にかかわる疑惑は、いずれも晴らされぬまま。言説の軽さへの反省も希薄だった。有権者をなめるなと言われても仕方ない政府与党の対応だった。

 劣勢を首相は「実績」でカバーしようとした。教育基本法の改正、改憲の手続き法である国民投票法の成立、官僚の天下り規制などだ。それらは「戦後レジー厶(体制)からの脱却」という言葉でくくられた。

 首相は「改革か逆行か」とも叫び、政権が取り組んでいる新経済成長戦略の果実としての景気回復や雇用増を、実績として強調した。

 それらは本来、与野党の論戦の主要テーマになってよいものであるが、政策以前の政権への強烈な逆風の前では、まっとうな議論にならず、有権者の受け止めもどこかクールだった。

 投票率は前回を上回る見通しだ。統一地方選と重なる年の参院選は選挙疲れから低投票率になるという「亥(い)年」のジンクスは覆された。政治を変えるという強い民意が投票率アップに結び付いたということだろう。

 重くなる民主党の責任

 参院第一党に躍進した民主党の責任が今後、格段に重くなることも指摘しておかねばならない。

 民主党が思い違いしてならないのは、彼らの「実績」「マニフェスト」が必ずしも国民の強い支持を得たわけではないということである。

 5月まで50%近くあった安倍内閣支持率の急落は、もっぱら政権の不手際に起因する。民主党の支持率アップはその受け皿になったというのが正確だろう。選挙結果も地力の勝利でなく、敵失と認識すべきだろう。

 民主党マニフェストは、年金財源の不確かさが与党に衝(つ)かれ、経済政策の弱さが批判された。故なしとしない。参院第一党の立場に甘えることなく、責任政党として力量アップに努めねばならない。

 与党は選挙敗北を受け、政権運営のため、直ちに参院での多数派工作に着手することになる。ただ、大敗した与党への参加は、民意に背くことに等しく、引き抜きは容易ではない。

 政局は当然、波乱含みとなろう。国政の停滞が続くことは許されないが、早晩、政権選択を国民に問う衆院解散・総選挙は避けられないだろう。

 自民党は1989年の参院選大敗の際、翌年の通常国会冒頭で衆院を解散し、過半数を制して政治の主導権を取り戻したことがある。野党に地力がないと、そんなこともある。

 与党は、民意の離反を真摯(しんし)に受け止め、路線の修正を図る必要がある。野党は勝利におごることなく、支持を盤石にしなければならない。そうした与野党の努力の差が、次の総選挙での盛衰につながる。
------------------------------------------------------

以上

2007/08/05(日) 21:05 | URL | 孔明 #-[ 編集]
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  参議院選挙が終了しましたので、簡単に結果を振り返っておきます。自民、歴史的大敗 民主躍進、初の参院第1党http://www.asahi.com/politics/update/0729/TKY200707290263.html--------以下引用-
2007/07/30(月) 08:20:08 | 日々是勉強
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