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世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL163 江田島孔明

今回は、前回に引き続き、エネルギー戦略を巡る、ランドパワーの角逐を見てみたい。前号で見たように、アメリカは北京を明確に経済的なコンペチターとみなし、敵対姿勢をとり始めた。

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 その反面、イランは欧州へのトルコ経由で欧州に通じるパイプラインへの参加で基本合意したほか、7月末にもパキスタン、インドへの輸出計画をまとめるとの事だ。

 これは、下記記事に見られるような、ロシア主導での天然ガス版OPEC設立とは逆行し、消費地である欧州にとっては、ガス供給源を多様化できることを意味し、価格競争も促す結果となるであろう。
 これは、イランが、必ずしもロシアと強調していない、はっきり言えば、シーパワー陣営へ寝返る前兆と見られる。

 その反面、ロシアと英国の外交官追放合戦に見られるように、ランドパワーVSシーパワーの冷戦は再燃しだしたようだ。

 これは、すべて、石油に代わる次世代エネルギーの覇権獲得における、ランドパワーとシーパワーの激突が表面化しだしたということだ。

 ここで、はっきりさせておきたい点は、過去の世界史をみるにつれ、その時々の政治支配層は、常に、戦略的エネルギーを支配したということだ。

 19世紀のイギリスは石炭、20世紀のアメリカは石油を世界支配の要としたということだ。現在起きていることは、21世紀のエネルギー戦略の流れが、長期的に見れば、水素になることは間違いないが、短期的にみれば、天然ガスもかなり有望であるということを前提にして初めて、理解できる。

 天然ガスは石油よりも燃焼時の二酸化炭素排出が少なく、いわゆる「地球温暖化」の防止に役立つとされ、温暖化防止策に熱心な欧州諸国は天然ガスの利用を重視している。

 だが欧州はロシアからの輸出に頼らざるを得ず、欧州が消費する天然ガスの4割はロシアから来ている。
 しかし、米欧は本音では天然ガス供給と価格決定をロシアに独占される恐怖に慄いている。

 01年の米同時テロ発生とそれに続く対テロ戦争の結果、ブッシュ米政権と一体の米シェブロンと英BPの石油メジャーは06年、日本企業も参加させ、アゼルバイジャン、グルジア、トルコを経由する、カスピ海から地中海にまで至るBTCパイプラインを完工させた。

 同パイプラインはトルコ・ジェイハンからイスラエル・アシュケロンまで伸張する構想が練られており、実現すればカスピ海から紅海までの石油・天然ガス輸送ができ、イスラエルはアジアの巨大石油市場で大きな発言権を持つことになる。
 これに反発し、旧ソ連領で西側に傾斜するBTCラインの要衝グルジュアでは06年初来、天然ガスパイプ破断事件が相次ぎ、米ロは激しい非難合戦を展開中だ。そして、下記記事に見られるように、仏のエネルギー会社TOTALはガスプロムと組んだようだ。
 まさに、21世紀版ランドパワーVSシーパワーの戦いはTOTAl+ガスプロムVSエクソン+ロイヤルダッチシェルの形をとって戦われることになる。
 ガスプロムの武装はそのことを暗示している。

 ランドパワーの本丸は昔も今もモスクワだ。

 シーパワーの戦略の骨子は、北朝鮮やイランを調略し、北京に対する経済的圧力を強めることで、モスクワを丸裸にすることだ。

 かっての冷戦で、ソ連を打倒したやり方がそのまま当てはまると考える。その意味でも、イラン調略の成否は地政学上のパワーバランス大きな変化を生む。

 しかし、シーパワーが真にイランを調略しようとするのなら、次世代エネルギーの切る札である、水素エネルギー技術の供与が必要になる。

 これは、ランドパワーがシーパワーに大きく遅れている点だ。

<参考>

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【モスクワ=古川英治】

 ロシアの独占天然ガス会社ガスプロムのミレル社長は12日、 バレンツ海にある天然ガス開発事業に仏石油大手トタルを参加させると表明した。 インタファクス通信に語った。
 この「シュトクマン・ガス田」は可採埋蔵量が3兆2000 億立方メートルと豊富。開発の第一段階の運営会社の株式25%をトタルに譲渡し、 開発免許と資源の利権はガスプロムが100%保持するという。13日に正式に合意 する見通し。

 ガスプロムは運営会社の過半数の株式を確保し、さらに24%を他の外国勢に譲渡する可能性も示した。2013年の生産開発を目指すという。(07:00)

ソース:NIKKEI NET

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[モスクワ 4日 ロイター] ロシア下院議会(国家会議)は4日、石油・天然ガス大手のガスプロムと パイプライン運営会社トランスネフチの国営企業2社が、警備目的に私兵を保有することを認める法案を可決した。

 この法案は、ガスプロムとトランスネフチを企業の武装を厳しく制限する規則の適用から外すという内容で、 賛成341票(定数450)で可決された。ガスプロムとトランスネフチは、警備会社と契約する代わりに独自に 武装させた警備部門を設立することができようになる。武器の取得や使用の自由度でも民間警備会社より有利になる。

 社員43万人を抱え、エネルギーだけでなく、メディア、銀行まで持つガスプロムについては、すでに一部から 「国家のなかの国家」と呼ぶ声がある。

 法案に反対していた左派政党「公正なロシア」の議員は、議会で「この法案はパンドラの箱のようなもの」とし 「ガスプロムとトランスネフチが独自の軍創設を提案している。この法案を通せば、われわれは両社の僕(しもべ) となってしまう」と主張した。

 一方、賛成派は、石油・ガスパイプラインを武装勢力の攻撃から守る体制を充実させる必要性を主張している。

 ロシアは、欧州への天然ガス供給の4分の1を担っているほか、原油輸出ではサウジアラビアに次ぐ世界2位 の国となっている。

法案立案者の一人は「テロリストの数回の破壊攻撃や環境破壊の問題が起きるだけでも、ただちにロシアは エネルギー資源の供給源またはパートナーとして信用できないとみなされてしまう」と述べた。

 ガスプロムの広報は、ロイターに送付した声明で「この法律は、当社がロシアのガス供給システムの保護体制 に対する信頼を高めることを可能にする」と表明した。

 ある軍事アナリストは、すでに大企業の間では私兵を持つ動きが広がっているが、それらの法的な位置づけが はっきりしていないのが現状と指摘。法案は「それに法的お墨付きを与えるものに過ぎない」としている。

 法案は今後、上院(連邦会議)で採決にかけられ、可決されればプーチン大統領の署名を経て正式に成立する。

ソース:Yahoo!ニュース 7月5日10時15分配信 ロイター

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【ロシア】ガスプロムの膨脹手法に欧米警戒 ブルガリアまでパイプライン建設調印 [6/24]

 世界最大級のロシア国営天然ガス独占企業体ガスプロムがロシア国内外で膨張を 続けている。国内では外資が開発してきたガス田権益を次々と奪取し、国外では各国ガス供給会社の資産獲得などに手を広げている。
 23日には、親露的なイタリアの石油大手との間で、黒海を経てブルガリアに至る欧州向け新パイプラインを建設する覚書に調印、その動きには諸外国から懸念が強まっている。

 新パイプライン構想は、ウクライナやベラルーシなどロシア離れを強める旧ソ連圏諸国を回避して欧州への輸出経路を確保する狙いが指摘されている。
 ガスプロムはすでに、同様の思惑から北欧バルト海底を経由するパイプライン計画も打ち出しており、 東西欧州を分断する構想として東欧やバルト三国から反発を買っている。

 ほかにも、ガスプロムは欧州諸国でガス供給会社やパイプライン事業体の買収・ 資本参加を進めており、こうした拡張主義は「資源を政治的武器として使う思惑が見え隠れする」(欧州の専門家)と疑念を呼んでいる。
 その大きな理由は、ガスプロムがいわばエネルギー供給の“下流”にばかり投資し、自国内では肝心の新規ガス田の探査や開発への投資を怠っているからだ。

 実際、ガスプロムの産出量は頭打ちで増大する消費に追いつきそうもない。その穴を埋めるべく、国内では外資の開発案件を「横取り」(業界関係者)しての産出確保に 走っている。

 22日には、東シベリアにあるコビクタ・ガス田の権益約63%を英BP社から6億~9億ドル (743億~1115億円)で譲り受けると発表。コビクタは、BPが4億5000万ドルを 投じて開発したロシア最大級の有望田で、将来性を考えればガスプロムにとって破格の買値だ。
 同ガス田は、ガスプロムが輸出パイプライン敷設を認めないために“塩漬け状態”を余儀なくされていた経緯があり、BPはライセンス剥奪まで突きつけたロシア側の 圧力に屈した形だ。

 昨年には、日本企業の出資する開発事業「サハリン2」の経営権が「環境問題」を口実に ガスプロムに奪われており、今後も同様の手法による外資排除が進む可能性は高い。

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米、中国製鋼管に相殺関税・「国内産業に打撃」認定

 【ワシントン=藤井一明】米国際貿易委員会(ITC)は20日、中国製鋼管の安値が「米国内の産業に著しい打撃を与えている」と認め、相殺関税の適用に関して「クロ」の仮決定を下した。
 これにより販売価格を上げるための割り増し関税の発動に近づいた。米政府は3月に中国製の光沢紙でも相殺関税を仮決定しており、米中間の通商摩擦は一段と激しくなる見通しだ。

 相殺関税は輸出国の補助金が不当に産業を保護しているのをただすため、世界貿易機関(WTO)も認めている対抗措置。6月に米国の鉄鋼メーカーが中国製の鋼管について発動を検討するようITCに提訴していた。
 ITCと並んで相殺関税を担当する商務省は8月末までに結論を出す。商務省とITCの意見がまとまれば、年内にも発動が本決まりとなる。(18:23)

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天然ガス供給、イランが欧州ルート参加【ドバイ=加賀谷和樹】

 天然ガス埋蔵量で世界2位のイランが国際供給網の構築を急ぎ始めた。トルコ経由で欧州に通じるパイプラインへの参加で基本合意したほか、7月末にもパキスタン、インドへの輸出計画をまとめる。ウラン濃縮の継続で国連や米国の制裁を受けるなか、主要国とエネルギーで関係を深め、国際社会での孤立から抜け出す狙いだ。

 イランのバジリハマネ石油相は14日、トルコ経由で欧州諸国にガスを供給するナブコパイプライン計画に参加することでトルコ政府と基本合意したと述べた。イランがトルクメニスタンから輸入しているガスの一部を再輸出する分も含めてナブコパイプラインに最大で年間310億立方メートルを供給する。イラン政府は詳細を8月までに発表する見通し。(07:00)

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英外交官4人を追放―ロシア=元情報員毒殺めぐり報復合戦

【モスクワ19日AFP=時事】昨年ロンドンでロシア元情報機関員リトビネンコ氏が毒殺された事件の容疑者引き渡し問題で英ロ関係が険悪化する中、ロシア外務省のカムイニン情報局長は19日、英政府がロシア外交官4人の追放を決めたことへの報復措置として、英外交官4人を追放すると明らかにした。

 また同局長は、外交官追放に加えて、英政府当局者に対するビザ発給と、両国間の反テロ協力を停止すると述べた。

 時事電によると、英ロ間の外交官追放合戦は1996年以来11年ぶり。冷戦期の71年には英側が105人を大量追放。85年には双方が29人ずつを追放した。 〔AFP=時事〕

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イランとロシアが天然ガス市場で手を握ると…

 2007年4月9日、カタールの首都ドーハで開催された「ガス輸出国フォーラム」の第6回閣僚会議は日米欧のエネルギー関係者を大いにやきもきさせた。というのも、石油市場を牛耳るOPEC(石油輸出国機構)と同様の巨大なカルテルが天然ガスに対しても形成され、「ガス版OPEC」が誕生するのではないかとの懸念が強まっていたためだ。

 結論から言うと、今回、ガス版OPECは生まれなかった。ロシアのフリステンコ・産業エネルギー相など同会議の参加者からも否定的な発言が相次ぐなど、少なくとも当面は、現状の市場が維持される見通しとなった。

 それでは、日米欧など天然ガス輸入国の“危機”は去ったのだろうか?
 実は、必ずしも安心していられる状態ではない。ガス版OPEC構想が取りざたされるようになった背景には、天然ガス価格などに対する、ロシアをはじめとするガス産出国側の強い不満があるからだ。

 今年1月28日、イランの最高指導者であるハメネイ師がロシアの安全保障担当のイワノフ書記に対して、「天然ガスについてもOPECのようなものをつくってはどうか」と提案した。ロシアとイランの埋蔵量を合わせると世界の40%強を押さえることができる。

 これを興味深い提案と受け止めたのがロシアのプーチン大統領。
 2月に中東を歴訪し、カタールを訪れた際に検討を表明した。世界最大の天然ガス資源を持つロシアがガス版OPECに前向きで、さらに埋蔵量第2位、第3位のイランやカタールが加わるようだと、実に6割近い天然ガス資源を押さえることができる。すぐにでも巨大カルテルができあがるのではないかという懸念が、一気に世界に広がった。

 実は、ガス版OPEC構想を展開しようとしているのは、イランやロシアだけではない。ガス輸出国フォーラムにも参加する、反米で、OPECでも強硬派のベネズエラのチャべス大統領が「南米版のガスOPEC構想」を提唱。
 これに対して、資源の国有化を強行したボリビアなどが賛意を示している。高まる資源ナショナリズムを背景とするガス産出国の攻勢は強まるばかりだ。

 一連の動きには、さらに伏線がある。

 2006年1月初め、ロシアがウクライナに対して天然ガスの供給を停止させた。5倍もの価格引き上げに難色を示したウクライナに対して、ロシアの独占ガス企業、ガスプロムがパイプラインを閉鎖。
 その結果、ウクライナ経由で欧州に供給されている天然ガスが、真冬の一番エネルギー需要が旺盛な時期に大幅に減少してしまった。ガスの供給削減という事態に直面したこともあり、欧州ではロシアの資源政策に対する危機感がいや応なく高まっている。

 日本もロシアに対する懸念を抱える。
 三井物産と三菱商事がロイヤル・ダッチ・シェルと進めていた「サハリン2プロジェクト」では、昨年12月、その権益の過半をガスプロムに譲渡を強いられるという苦い思いもしている。
 天然ガスのプロジェクトに、ロシアが国家主導でますます影響を強めてきていることは間違いない。こうした流れの中で、ロシアがイランの提案に前向きな姿勢を示したために世界に緊張が走ったのだ。

 では、本当にガス版OPEC構想は完全にお蔵入りしてしまったのかというと、そうではない。
 天然ガスは、石油と同様に偏在している。一方の石油は、今や確認埋蔵量の8割が産油国の国営石油会社の管理下に置かれる商品になった。
 天然ガスについても、もっと国家の関与を強めて、資源保有国の国益を高めていこうという流れが強まっている。端的に言えば、価格をもっと上げて天然ガスの輸出による収入を増やそうということだ。

 天然ガスの場合は、確認埋蔵量で言うと、ロシアが27%、イランが15%、カタールが14%と、たった3カ国で56~57%に達する。石油の場合はサウジアラビアの確認埋蔵量が全世界の2割強を占めるが、天然ガスではその地位をロシアが占める。生産量および輸出量でも最大である。
 そのロシアが昨今、資源ナショナリズムを背景に、石油や天然ガスを外交の武器に使っているのだから、関係者は無関心ではいられない。もちろん、ロシア以外の天然ガス産出国でも資源ナショナリズムは高まりを見せている。

 これまではあまり注目されていなかったが、ガス輸出国フォーラムは2001年にすでに誕生しており、今年で6回目を迎えた。参加14カ国中、カタール、ベネズエラ、アルジェリアなど6カ国はOPEC加盟国でもある。今回ロシアが初めて閣僚を送り込み、ガス版OPECに向けた動きが出るかもしれないということで、一躍、世界の耳目を集める存在となった。
ここに来てガス産出国側の強硬姿勢が目立つようになったのは、天然ガスの需給が締まったことが大きい。地球環境問題への対策などを背景に、クリーンな燃料である天然ガスの需要が伸びている。
 天然ガスは硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)をほとんど排出しないだけでなく、石炭に比べると二酸化炭素(CO2)の排出量が6割程度で済む。こうした中で日米欧など先進各国はもちろん、途上国などでも今後、需要が高い伸びを見せるのは間違いないと見られている。

 こうした状況が下敷きになってガス版OPEC構想が持ち上がり、ドーハでのフォーラム開催となった。ニーズが急拡大しているにもかかわらず、ガス産出国側には価格を低く抑えられているという不満がある。ここでのガス産出国側の議論が注目されたわけだが、今回すぐに、恒久的な事務局を作って、生産量と価格を調整して決めてということは無理だということが改めて確認された。それでは、今回のフォーラムで何が議論されたのか?

 ドーハでの合意内容を見ると、大きく二つの点が注目される。一つは、ガスの供給と市場の安定性確保に向けて、輸出国の意見交換による協力体制の強化に合意したことだ。
 もう一つの注目点は、次回の会合ではロシアが議長国となり、価格問題を検討する作業部会を設けて、もっと緊密に協議をすることを決めた点だ。
 フォーラム参加国の中でもカルテル推進については強硬派と穏健派に分かれる。一番強硬だったのがイラン。

 このほかアルジェリア、ベネズエラ、ロシアなどがカルテルを志向している。これに対してカタールなどは、恒久的な組織実現の難しさに加え、価格の高騰が天然ガス市場の成長を阻害する可能性があることを懸念し、消費国にとってもある程度受け入れられるような価格を目指す柔軟な立場をとっている。
 また、技術面の課題からも、すぐにはOPECのような組織ができないことは間違いないだろう。
 ただし、「天然ガス価格を上げたい」という一点で、各国の思いは共通する。
 10年から15年後には、かなり現実味を帯びてくる可能性が高い。

 歴史を紐解くと、OPECも発足したのは1960年だったが、実際に力を持ち始めたのは70年代に入ってからで、10年を要している。
 OPEC誕生の背景もメジャー(国際石油資本)に握られた資源や価格の決定権を取り戻そうという動きにあった。
 OPECを組織し、70年代に入って資源の国有化を進め、価格の決定権をメジャーから奪い取っていったのだ。天然ガスをめぐる産出国と消費国の攻防は、かつて来た道をなぞるものになるのかもしれない

以上

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コメント
この記事へのコメント
ロシアとイランと日本
確かに水素エネルギーが盛んですね。日本からも視察団がいっているようです。
http://my.shadow-city.jp/?eid=484476#comments

NO468イランは日本を反米陣営にひきずりこむ
http://feeds.feedburner.jp/0000012950?m=109

北野さんの意見がロシア政府の公式見解とすれば彼の言う「天王山」とは何をいみするのでしょう。
2007/07/24(火) 01:45 | URL | 新宅 #/esAb2Js[ 編集]
先のトルコの選挙で世俗派が大敗したそうですが、トルコの動静なども今後の中東情勢に大きく関わってくるものなのでしょうか?
浅はかな印象程度で恐縮ですが、トルコはイスラム系諸国の中では政教分離の進んだ国という印象があったので意外でした。
2007/07/24(火) 09:46 | URL | マハルバル #mQop/nM.[ 編集]
世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL164
    
                           江田島孔明
投票には必ず行きましょう!!

<参考>
------------引用--------------
http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2007072902036723.html
「年金」「安倍路線」に審判 参院選、29日投開票
2007年7月29日 朝刊
 安倍政権初の大型国政選挙となった第二十一回参院選は二十九日に投票され、即日開票される。最大の争点である年金問題への各党の取り組みや、憲法改正を政権の目標にすえる「安倍路線」に有権者の審判が下る。同日深夜にも、選挙区七十三、比例代表四十八の改選百二十一議席の大勢が判明する見通しだ。
 与野党どちらが参院全議席(定数二四二)の過半数一二二を制するかが焦点。与党の自民、公明両党にとっては、過半数維持に六十四議席以上が必要となる。だが、年金記録不備問題などの影響で与党が過半数を維持するのは困難な情勢。一方、民主党は大幅に議席を伸ばす勢いになっている。
 選挙結果は、安倍晋三首相の責任問題も含め、今後の政局に大きな影響を与えそうだ。
------------引用--------------

今回は、参院選の当日ということもあって、政局の動向を主に自民党の歴史を見ることで、検討したい。
まず、議論の大前提として、戦後政治の枠組みであった自民党と社会党に代表される55年体制とはいったい何であったのだろうか。
いうまでもなく、55年体制とは当時の米ソ冷戦構造を反映し、日本をアメリカ陣営に組み込むために、鳩山と吉田が保守合同をしたことによって成立した。自民党は93年の小沢新生党の離脱および非自民連立の細川政権の誕生を見るまで、一貫して政権を独占してきた。その骨子は、日米安保と日本国憲法という、本来矛盾する両者を包括し、右から左まで、官僚から党人まで、あらゆる政治勢力をのみこみ、かつ、野党第1党たる、社会党すらを事実上自民党の予備軍として、国対政治により、手なづけてしまうというやり方にあった。
このやり方は、田中角栄によって完成された。それと同時に、自民党は田中派すなわち、党人の親中派と、福田派すなわち、官僚の親米派の二派に分断され、党内を二分する抗争を生んだ。いわゆる、40日抗争だ。

 現在の政局の中心は小沢VS安倍といわれているが、私は違うと思う。真の政局とは何なのか。それは小泉VS小沢という福田VS角栄の愛弟子同士の40日抗争の最終決着なのだ。安倍の去就など、政局的には全く意味は無い。あくまで、地方名望家の経世会VS都市型政党清和会なのだ。

40日抗争の時点で角栄と福田はそれぞれ新党を作っていても全く不思議はないほど、関係は悪化していたのだ。逆に言えば、福田の敗因は利とに踏み切れなかった弱さだと考えられる。

この点は、実は、自民党が、戦前の二大政党である、政友会と民政党の残党および、結党当初の自民党は吉田派・反吉田派、党人派・官僚派、戦前派・戦後派など複雑な人間関係、思想対立の要素が絡んだ呉越同舟により結成されており、決して磐石であるとはいえなかった事を理解する必要がある。簡単に言えば、自民党とは、財界とアメリカの資金と支援で結成された、上記の寄り合い所帯、すなわち、結党そのものが連立政権だったのだ。
この点につき、保守合同した当時、仕掛け人の三木武吉は自民党について「10年持てば」と言い、あるいは、松村謙三等は「30年後に崩壊する」と予想した。
だが、日本経済の急速な成長やいわゆる「政・官・財」の癒着構造、派閥などによる役職・資金配分のシステム擬似政権交代などに支えられる形で時を追うにつれてその政治的基盤は次第に強化されていった。これは、基本的に経済が右肩上がりで、税収もそれに比例することを前提にして、その分配システムが機能している限り、上記の連立政権は支えていけることを意味する。しかし、80年代以降の赤字財政やゼロシーリングといった、「パイが減っていく」すなわち縮小均衡路線の中で、自民党は求心力を失っていく。この流れが、90年代以降、自民党が単独で政権を担えなくなった最も大きな理由だ。

現在の抗争においても、自民党で権力闘争に敗れた田中派は民
主を乗っ取り、角福戦争の最終決着をつけようとしている。これが、現在の政局の根幹だ。すなわち、過去半世紀の政局とは、社会党や共産党は全く蚊帳の外であり、実は角福戦争、更に穿った見方をすれば、戦前から続く政友会VS民政党を継続しており、現在、その最終段階にあるということだ。

すなわち、政友会VS民生党という、戦前の二大政党が、経世会VS清和会と形を変えて継続しているだけなのだ。その対立軸の根幹は「地方VS都市」だ。

<参考>
------------引用--------------
「40日抗争(40にちこうそう)は、1979年10月7日に行われた第35回衆議院議員総選挙における自民党敗北から、11月9日の第二次大平内閣誕生までの約40日間に起きた自由民主党内の派閥間対立・派閥抗争。自民党史上最も深刻な対立と言われる。

10月7日の選挙で自民党は248議席しか獲得できず、前回1976年の任期満了による第34回衆議院議員総選挙の獲得議席249議席を下回った。1976年当時党総裁だった三木武夫は選挙結果を受け辞任、総辞職に追い込まれただけに、当然の如く大平正芳総裁への責任を問う声が上がった。しかし大平は田中角栄の支えもあり、続投を表明。その
ため、大平政権下で反主流と化していた福田派、中曽根派、三木派、中川グループは態度を硬化させた。主流派の大平派と田中派木曜クラブは中道政党との連立政権を模索し、反主流派は最終手段として自民離党、新党結成を画策するなど、党内は修復不可能なまでに分裂した。

分裂のため選挙が終わっても新たに国会を開き内閣を組閣することが出来ず、この結果総理大臣指名選挙において同じ自由民主党から大平正芳と福田赳夫という二人の内閣総理大臣候補が出現。決選投票にまでもつれ込み、僅差で大平が指名され、40日抗争は一応終結した。」
------------引用--------------

この点、小泉前首相は、郵政解散に見られるように、政友会系の支持基盤である地方を潰し、よって伝統的な自民党と地域との結びつき、組織を破壊した。(地上戦崩壊)
 そして、小泉が指名した安倍が、あまりに指導力や統率力が無く閣内すらまとめきれず、国民との信頼関係を破壊した。(空中戦崩壊)
自民党にとって、地方組織の破壊は、致命的だ。簡単に言えば、農民や漁民を切って、堀江や村上のようなマネーゲーマーのための政党になってしまった。

 会社にたとえて言えば、調子いいだけで既存顧客をおろそかにし、資産を食いつぶしたバカ社長と、バカ社長に指名され、自分の思想に凝り固まって、顧客のニーズに応えられなかった無能ボンボンが会社をガタガタにしたわけだ。
この点、安倍は武田勝頼や豊臣秀頼に通じる。ボンボンの二世であり、政治的経験が絶望的に不足しており、致命的に政局感がない。
小泉の安倍指名とは、つまり、ワンマン社長が情実で後任を決めるのと全く一緒だ。その意味するところは、在任中の不正を暴かれないように、安倍を防波堤にすることにある。
ここまでを要約すると、日本の保守政党とは、元々二大政党だったものが、戦後の一時期、米ソ冷戦構造を背景にして「特別に合同」していただけというのが真相であり、本来の姿に復帰するための、一里塚が今回の参院選だ。
その際の対立軸は上述のように「都市VS地方」なのだ。これは、古今東西を問わず、保守政党の中での根源的対立軸だ。
民主党の小沢代表は、この点をよく理解しており、旧来の自民党の支持基盤である、地方を優先的に落としにかかっている。その際のキーワードは「生活であり年金」だ。この点、憲法を争点にするなど、頓珍感な事をのたまっていた安倍首相とは政治的センスが全く違う。

更に、安倍内閣は、小泉前首相ですらできなかった、いわばタブーである二つの改革をやろうとしている。一つは社会保険庁の解体と民営化。もう一つは、公務員の天下りの改革だ。これまで各省庁の官房長が握っていた天下り斡旋の権限を奪おうというのだ。
これこそが、今、安倍政権が非常に窮地に立たされている最大の原因だと思う。
安倍内閣は、社会保険庁を解体して、一度全員クビにして、民営化すると言っている。社会保険庁の役人というのは官僚だ。官僚というのは決してクビにならない、決して倒産しない、さらに天下りできるという、非常に安定した身分だ。それを「解体!」と言った。
だから、社会保険庁がこぞって、いわばクーデターをしかけたのだ。つまり、社会保険庁の年金がめちゃくちゃな状態であるということを、社会保険庁自らが広めたということだ。
社会保険庁の年金がめちゃくちゃな状態で、消えているのか、宙に浮いているのかすらわからなくなっていることを、社会保険庁は厚生労働省や官邸に一切報告しなった。
もう一つが天下りだ。渡辺喜美行革担当大臣が提示してこれからやろうとしている「官民人材交流センター(新・人材バンク)」は、官僚の天下りの権限を官房長から取り上げるものだ。
この人材バンクでは、各省庁から人を集めるのだけれど、人材バンクに集まったメンバーは自分の省庁の人間は一切扱えない。また、天下り先の多くは特殊法人で民間の3倍だ。
今までは、まず特殊法人に天下る。天下って2年か3年いてさらに天下る、さらに天下る。この最後の天下りまで全て各省庁の官房長が斡旋をしていた。それを全部取り上げて、人材バンクが斡旋する。しかし1回だけでその後はしない。「あとは自分で勝手にやれ」ということだ。
そして、安倍の最大の問題点は、小泉ですら行わなかった「東京裁判の否定」による、戦前への回帰志向を強烈に持っていることだ。これは、彼が岸信介の外孫であることに由来している。この点で、アメリカの支持を完全に失い、国民には不安感を与えた。

すなわち、自民党は小泉政権で竹中の登用や郵政民営化に見られるように完全に国際金融資本の走狗と化してしまい、従来の支持基盤である地方組織をガタガタにして、切り捨てた。その後、安倍政権は保守政権の基盤である公務員についても解体しようとした。国際金融資本の狙いである、「地方と官僚の弱体化」による、植民地支配のためだ。

 天下りがなくなれば、官僚は在任中から国際金融資本の走狗と化すのは間違いない。地方が弱体化していけば、農村の株式会社化による運営がなされ、米は投機の対象になる。

つまり、私が過去のコラムで何度も力説してきたことだが、日本は15世紀以来、常に国際金融資本との緊張関係により、政治体制が決められてきた。55年体制下において、収賄や天下りや談合を必要悪として、「税金が国内で循環するシステム」を構築し、膨大な中間層と政官業の鉄のトライアングルにより、国際金融資本に対抗するシステムを構築してきたのだ。

この点のバランスが小泉政権で崩され、税金が地方や業界ではなく、国際金融資本へ還流するように変更され、地方は切り捨てられた。この点が実は最大の問題なのだ。要は、日本は国際金融資本との間に間合いを取る必要がある。それをとった江戸幕府の鎖国や昭和後期の40年間の55年体制は一応の平和と繁栄を達成した。

 現在起きていることは、日本が国際金融資本に操られた戦国時代後期や太平洋戦争前夜と同じだ。ここを理解すれば、日本人がとるべき手は一つしかない。それは、民主党に政権をとらせ、民主から左派を追い出し、その上で、真の保守政党として育成する。小沢の狙いはそこにある。だから、今は左派と強調して、改憲論を封じ込めたのだ。英断といっていい。

江戸期と昭和後期に共通する特徴は庶民が豊かになり、中間層が増大したことだ。年金や税制その他あらゆる政策が中間層を増やすことに向けられた。これが、自民党長期支配の根幹だった。現在、この点が大きく崩れ、日本は格差社会へと進み、アメリカのようになってしまった。後に来るのは、国際金融資本の収奪のみだ。

 民主主義とは、本来的に、国際金融資本が当該国を乗っ取るために導入させたシステムなのだが、日本人は、英知を駆使し、その手には乗らなかった。しかし、小泉、安倍という、高山右近により、その点が崩された。私が二年前の郵政選挙の後に書いたコラムを再掲するので、読んでもらいたい。

<参考>
------------引用--------------
http://npslq9-web.hp.infoseek.co.jp/sls068.html
 世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL68
 江田島孔明

 今回は、総選挙の結果についての考察をしたい。
 まず、私が前号で予想したとおり、自民圧勝という結果に終わったのは、いくつか理由があると考える。民主党が自民の分裂を願って郵政民営化法案に対案をださなかったことが、国民の目から見て、「逃げ」に写ったことも理由のひとつだろう。
 しかし、根本的な理由は、小泉首相のとった、「反対派に対する刺客」に見られる、「コロシアム型選挙に国民が熱狂」したことだろう。すなわち反対派のリンチ(粛正)に対して国民が興奮を覚えたということだ。これは、議会制の歴史を古代ローマに遡って考えて見れば、容易に理解できる。
 ローマ帝国が国民を統治した道具は「パンとサーカス」だった。この二つを上手に使えば、民衆の不満をはぐらかすことが出来る。奴隷であっても(自由はないけど)食べられる。サーカスの出し物は、「剣闘士たちの命を懸けた戦い」と「戦車競馬」。市民の好戦的な雰囲気を煽り、それが皇帝の支持に繋がった。
 民衆はパンに群がり、サーカスにウツツを抜かし、堕落した。共和主義的な国家意識は崩れ、道理は忘れられた。活力を失ったローマ帝国は内部から崩壊する。“パンとサーカス”は繁栄と退廃の象徴だった。
 フランス革命や20世紀のドイツにおいても、「反対派の粛清」を「改革」という美名のもと推し進め、民衆は狂喜した。

 民主制や議会制度とは、「民衆の理性」を前提として、初めて機能する。民衆が理性を失い、血の生贄に興奮し、パン(生活)とサーカス(生贄)を求めるようになると、それは容易に「衆愚」から、「最悪の独裁」に繋がることは歴史が証明している。民主制度とは、そのような脆さや危険性を兼ね備えているのだ。

 このような側面をもつ「民主政治」は、プラトンやアリストテレスによって「悪政」と評価された。2400年前、プラトンが理想郷を夢見たのは、それほど現実が疲弊していたからだ。
 祖国アテネは、古代直接民主政治のピークだった「ペリクレス時代」をちょうど終えようとしていた。ペリクレスが病死し、衆愚政治と呼ばれる政治的混沌が訪れた。紀元前404年のペロポネソス戦争でスパルタに降伏した。5年後、師のソクラテスが愚かな謀略に毒杯を仰いだ。
 プラトンの名著「国家(Politeia)」は、こうした祖国の没落を見守りながら出した理想的代案(イデア)だ。 「ポリテイア」とは、「ポリス(Polis・ギリシャ都市国家)の理想的姿」という意味である。
 理想的モデルは「哲人政治」だ。プラトンは、人間と都市国家を3つのグループに分類した。理性が優れた人間は統治階級の哲学者になり、意志が卓越した戦士は軍隊を構成し、欲情しかない一般人は生産階級にならなければならない。
 知恵が優れた子供は幼いころから別途の英才教育を受ける。最初は神話を学んで育ち、音楽と体育、そして数学と天文学を習う。その中で選抜された優秀グループが弁証論を学んで哲学を研究し、50歳を越えてから順番制で統治する。彼らは私利私欲に陥らないため財産と家族までも共有する。エリートは「選抜された者」だ。
 想像可能なエリート主義政治哲学の極限形態である。本来、人間は生まれながらにして資質が異なる。プラトンは劣等な者が支配する社会では、正義が具現されないと判断した。調和した社会、最大多数の幸福のためには、最も優れた者が統治してこそ適切である。実際にスパルタはエリート主義国家だった。病弱に生まれた子供は捨てられた。7歳から集団生活をして軍事教育を受け、還暦になるまで現役軍人として服務する。その少数精鋭エリート軍事集団がアテネを滅亡させた。
 しかし、現代ではなぜ民主主義制度は最良の政治形態なのだろうか。それは絶対主義を打倒したJ.ロックやJ.J.ルソーによる近代民主主義思想によるものである。
 しかしフランス革命の挫折の後、保守主義体制が生まれたため、19世紀になると人々は再び民主主義を退けてしまった。そして、民主主義は海を渡り伝統的制度がなかったアメリカで発達し、民主政治が花開いた。アメリカは民主主義スローガンに掲げて次々と戦争で勝利を揚げると、民主主義思想は一斉に全世界を駆け巡り勝利者のシンボルとして浸透していった。
 もともとアメリカは多民族国家だったため自由主義思想が根付いていた。こうして、アメリカによって「自由主義思想」と「民主主義思想」が共存する関係が認められるようになった。
 現代の民主制とは、国民が選んだ代表者により政治が行われる「間接的民主制」である。これは古代の民主政治との決定的な差である。古代は小さな国家が多かったので、市民が直接的に政治に参加でき、「リーダシップや大衆の無関心」などは存在しなかった。政治を国民自ら動かせるのであるから当然のことである。
 それに比べ、現代は一国家の規模が大きく人口も多いので、もはや直接民主制は不可能であり、自分たちの代表者を送り出すことしかできなくなった。こうして、19世紀の国家は、代議制民主主義、つまり「間接民主制」に基づく議会政治が展開されるようになった。

 そして、この様な民主主義(間接民主制)は、「独裁と表裏」の関係にあることを前号で述べた。アメリカは、この点を熟知しており、憲法で大統領の3選禁止と、「議会=立法府」と「行政府」の明確な分離を担保している。
 「議院内閣制」をとる日本では、このような担保が全くなく、議会の多数派が首相を選出し、大臣(行政府の長)の大部分を国会議員(立法府)から指名するため、両者の明確な分離はないことになる。
 すなわち、国会の多数派が独裁者に支配されたら、立法と行政の2権を、特に首相は憲法上の任期なしに、支配できるのだ。それが、今回の小泉政権で達成されたということ。
 このことが何を意味しているか、保守派は分かっているのか。つまり、小泉首相、もしくはその後継者は事実上、「何でも可能」だということだ。人権法案に反対していたいわゆる保守派が、多数刺客を送られ落選したことを見ても分かるが、確信犯的親中派が小泉首相の後継者になった場合のことを想像してもらいたい。憲法はこのような独裁者の出現を抑止するために様々なチェック機能をもっていたのだが、それすらも無に帰す効果がある。

 思うに、人間の生き方とくに政治のあり方について老子思想は「謙虚」を強調する。60章には『大国を治むるは小鮮を烹るがごとし』という言葉がある。「大きな国を治めるためには、小魚を煮るように細心の注意を払わなければならない。謙虚に静かに政治を行うべきであり、無理をしてはならない」という意味である。
 逆に、大国を治めるのに無理をした結果、どうなるかの例については、近代世界史に枚挙に暇が無い。革命や改革と称して反対派を「粛清」することを正当化してよいものか、その結果がことごとく、独裁者の登場と悲惨な末路(ナポレオン、ヒトラー、スターリン、毛沢東、ポルポト・・・・)に終わっている近代の世界史を参考に、今一度考え直すべきだ。

 昭和天皇の時代には持っていた、「独裁に対する皇室の抑止機能」も既に失われ、今の日本には「独裁」に対しての無防備さのみが目立ち、古代ローマが「共和制から帝政」に変わっていった過程を髣髴とさせる。民衆は快楽にふけり、皇帝にパン(生活・福祉)とサーカス(刺激的な娯楽・生贄)を求め、義務を放棄した結果が「帝政」と「国家財政の破綻」、そしてゲルマン人の侵入とローマの滅亡なのだ。トインビーが言った「自己決定力」を失った民族として、まさにローマは滅んだのだ。

 今回の総選挙で、無党派の「何かわからないが、小泉さんに任せた」という有権者が多かった。とんでもない勘違いだ。民主主義とは、有権者が責任者なのであり、政治家に任せるのではなく、「政治家を監視」しなければいけないのだ。すなわち、有権者が理性的判断と自己決定力を保持しなければならない。ここが理解できない圧倒的多数がワンフレーズと生贄の血祭りに興奮したというのが真相だろう。
 小泉首相のやり方である、支持率が下がってくると政敵をあぶり出し、リンチにかけて殺していく手法(粛正)に熱狂していては、まさに、20世紀初頭のドイツ人や古代ローマ人を笑えない。
 小泉首相のやっていることは「改革」などではなく、森派、財務省、アメリカの3者の利益のため、反対勢力(橋本派、亀井派とその利権としての道路族や郵政族)を駆逐(粛正)しているだけだ。
 ただの利権をめぐる自民党内部抗争を、「改革」と呼んでいるだということを理解する必要がある。その証拠に、大蔵族たる小泉首相は、政府系金融機関や財務省の改革は一切口にしない。むしろ、橋本内閣のときに金融庁を分離された財務省は金融庁の吸収を狙っており、それが達成されるかもしれない。さらに、郵便局職員をまるで悪者であるかのように仕立てあげ、真の悪である財務省所管の財政投融資で財政を破綻させた「財務(旧大蔵)省の責任」を全く追及しない問題のすりかえである。

 日本人の知的水準の低下の傾向は甚だしいが、今一度冷静に考えてもらいたい。日本人にはそれができると信じる。 以上
 (江田島孔明、Vol.68完)
------------引用--------------

以上
2007/07/29(日) 09:14 | URL | 孔明 #-[ 編集]
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